6月21日
そういえば、最近、スト6に新パッチが当たったらしい。今まで強キャラだったケンが弱体化し、かわりにケンのライバルだったリュウが強化。懐かしの春麗(齢50)も操作難易度は高いものの強化されたらしい。
今回の新パッチはSWITCH2版のスト6のリリースに合わせて公開された。そのためSWITCH2の主なユーザ層である子供が喜びそうな主役級のキャラが重点的に強化されたという噂だ。
だが、その噂を否定するかのように強化されたキャラがいる。スト6きっての異端キャラ・ダルシムだ。伸びる手足に空中浮遊、さらにはワープまで使えるこの男、基本コンセプトの「ヨガ」の面影はもはやどこにもない。今回のパッチでは、普通に歩くよりも空中浮遊した方が移動が速い、という謎の調整が加えられたため、今パッチでのダルシムはかなり地上にいる時間が少なくなるのだろう。空を飛ぶキャラにあたる攻撃など限られている。ある意味、強さとは相手の手の届かないところから殴り続けること、を体現したキャラともいえるだろう。
強化されたキャラがいれば弱体化されたキャラもいる。パッチ2以前の強キャラであったケンでありベガであり豪鬼でありキャミィだ。なんとなく悪役キャラやライバルキャラ中心なのは上述のSWITCH2の関係かもしれない。
特に甚大な被害を被ったのはケンとキャミィだ。彼らをメインキャラとして使っていたプロは、今パッチにおいてはメインキャラの変更を迫られているらしい。彼らが悩みながらキャラ検討している配信はなかなか興味深い。僕みたいな素人にはまったくない着眼点でキャラの強さを定義する彼ら。こういう着眼点は意外といろいろなところで活用できる。重要なのは視点と考え方を得ることなのだ。
さてキャラ替えを検討するプロがいる一方で、弱体化キャラと心中しようとするプロもいる。そんなプロの配信を見るのも乙なものだ。他より劣る戦力で如何にして勝利を目指すか。その試みは約束された勝利を得るよりもよほど難しく、だからこそ配信として面白い。弱体化パッチとはいえすべてが全て弱体化されたわけではない。純粋に強化された点もあるし、プレイフィールを上げるためだけの役に立たないおもちゃみたいな変更点もある。でも、それがおもちゃだったとしても、すべてを駆使し勝利を得るのだ。弱体化されたキャラを使うならば、全力で走らねばやがて首をはねられるのだ。