ルイン宝石店
マップを頼りに向かった場所は北と東の境ぐらいにあるおしゃれなお店がそこにあった。裏路地に近いせいなのか隠れた名店風の入れ立ちを感じさせている。外が夜になっているから店頭に灯る光も美しい輝きを放っている。
「こんばんは~」
こんな店に入ったことがない俺は恐る恐る入る。中には装飾品がたくさんありその全部に宝石がはめられている。
「む・・・誰だ?」
「あ、ギルトから依頼を受けて荷物を届けに来ました」
店の奥から出て来た大柄の男は俺に築いて質問してくる。迫力がある相手にビビりながら来た内容を話す。
「そうか、悪いなわざわざ」
「いえ、依頼なので気にしないでください」
そう言って荷物を渡すと依頼達成とのアナウンスが鳴り200ガルドお金が入って来た。本来はこれで終わりだろうけどこの店の事が気になった俺は店長に色々聞くことにした。
「えっと店長さんこの店ではどんなものが売っているんですか?」
「うむ?宝石店だから宝石を売っているぞ。俺自身が加工スキルを持っているから店に並んでいるみたく装飾品にもしているんだ。後、俺の名前はアンバだ冒険者よ」
「アンバさんですか。こちらこそよろしくお願いします」
アンバさんは日焼けしたかのような褐色の男性で種族はドワーフであることが分かる。俺が店の物を見回っているとアンバはこちらに話しかけて来た
「・・・なんなら冒険者のアクセサリーなんかも作っている。見て観るか」
「いいんですか?」
「ああ、置いてあるのは特注で依頼された物の失敗作だがそれでもいいならな」
そう言って売っている物を見せてもらう。確かに冒険者が使うような効果があるアクセサリーが何個も置いてあるその中で俺が気になったのは
翡翠石のペンダント
効果:風属性の攻撃を少し上げる
値段1000ガルド
風魔法を使う俺にとってこれはとってもいい物だった。お金は特典と最初っから持っている3000ガルドで十分足りるのだ。ここの来た記念俺は迷わずこれを買った。早速装備する。この世界の装備の枠は頭、胴体、腕、下半身の基本4つにアクセサリー枠で2つある。モンスターは装備できるものと出来ない物があるらしくゴウカはここの物を装備出来ないらしい。店にあった鏡で首にかかっている翡翠石のアクセサリーに満足する。
「まいどあり。また来てくれよな」
「はい、また来ますね」
そろそろリアルでのご飯の時間なので俺はここでログアウトすることにした。
「ゴウカまた来るからな」
「グァ」
一時的の別れに俺も寂しかったがそろそろ休まないと警告されそうなのでなくなくログアウトするのであった。
さあ、ご飯を食べ風呂も入り終わり後は明日の学校の為に丁度いい時間まで遊ぶだけだ。ということで十分な休憩も取ったのでまたログインした。
「ゴウカ戻ったよ」
「グァ!」
肩に乗ってたゴウカの頭を撫でながら大広間に向かう。もう一回冒険者ギルドに向かって依頼をこなすことにまた決めた。そして依頼の中にまた配達依頼がある事を確認したときあることが頭によぎった。
さっきルイン宝石店という場所を教えてもらったらその場所がマップに出来てきて今はそのまま残っている。もしかしてこの依頼を何ともやっていくとマップに乗っていない店がまた出てくるのではないかと思った。
「これにしまう」
よーし今日はこの依頼だけをし続けるぞ!
そんなこんなでこの依頼だけを1日通してやり続けるとやっぱりマップに登場していない店が何件も出て来た。花屋、本屋、雑貨屋など色々出て来たのだがどれも探すのに苦労した。ゴウカと探していくがわかりにくい場所にあって大変だった。
「街の探索だけでも随分と楽しめたな」
「グァ!」
屋台で勝った串を食べながらゴウカとそんなことを話すと
『冒険者の皆様、発売当日からMFを遊んでいただきありがとうございます。3日経ちました。現在の冒険者達の功績を集計しました。称号を手に入れた人の中で最初から3人目までの人に特別な称号を授与します。白蒼の冒険者、金色の冒険者、赤黒の冒険者の称号を与えます』
うん?白蒼ってボス戦を倒した後に出て来た奴だよな。そんなことを思い出しながらウィンドウの項目を見て観ると称号個人数というものが新しく更新されておりそこに現在もっとも多く称号を持っているプレイヤーの所持数が記載されていた。
1位の人はなんと5つ持っていてその次に2つの人がいる後に4人ぐらいの人が1つ持っているという感じだでもこれって
「・・・5個って俺だよなこれ」
完全に俺だと分かるが名前が載っていないので俺はまあいいかなと思いながら画面を閉じた。3日経過と言う事はリアルの0時を回ったと言う事だ。つまり今日はここまでと言う事だ。もっと遊びたかったが今日はここまでにしログアウトすることにした。