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君は確かにそこにいた  作者: 枝野豆夫
2/2

現在


それから2年後

俺は高校生になった

紬と一緒に通うはずだった高校

紬がいなくなってすぐはその現実が受け入れられなかった

だけど時間が経つに連れて忘れなければいけないことだと考えるようになった

心の中では忘れなきゃいけないと思っている自分と忘れたくないと思っている自分がいる

2年前は家に紬と取った写真を多く飾っていたが

今はしまっている

他にも色々忘れるようにした、頑張った

だけど忘れられない

俺はどうしたらいいと模索し今に至る


今日はせっかくの休日

どこかでかけてみるか

俺はそう思い外に出る



街を色々見て回る

ものを見るたびに紬のことを考えてしまう

あれ紬好きそうだなとかあれ見たら怖がりそうだなとか

吹っ切らなきゃ、忘れなきゃ

そう思うたび紬との記憶が心に深く刻まれる


あれから彼女は作っていない

告白されることは片手で足りるくらいはあったけど

紬以外の人なんて見えないし考えられない

なのでずっと断っている


「ねぇそこの人ちょっと」


「はい、なんですか?」


俺は街の石垣?のような場所に座っている人に声をかけられた

そこ座るところじゃないけど


「あのさ単刀直入に言うけど困ってるでしょ」


「まぁ少し」


宗教か、何かの勧誘か、どっちにしろ俺は未成年だから大丈夫か


「あんまり信じてなさそうだね、なら少し踏み込んだこと言おうか、2年前に亡くなった彼女さんのことを考えている?どうあたり?」


「えっ、なんでそれを」


「これで信じてくれた?」


「信じるって何を?」


「いや、だから俺の力」


「力?」


「あれ?説明しなかったっけ?」


「はい、特には何も」


「あっちゃーそっか、なら困惑だわ」


「はい、」


「なら説明、俺は神」


「は?」


ん?なんだろう、神?とか聞こえた気がしたけど多分気のせいだろう


「いや、だから俺は神様なの」


「はぁそれで神様がなんのようですか?」


多分やばい人だ

早急に帰ろう


「もう一度君を彼女に会わせてあげようと思って」


「え?今なんと?」


「君大丈夫?耳悪いの?彼女に会わせてあげるって言ったんだよ」


この人口悪いな

だけどその話本当だろうか


「本当ですか?」


「本当だよ、現実の話だ、現実の話だけど現実じゃない、夢だ、夢の中」


「夢?」


「夢、そう夢だ、誰もが見るあの」


「本当に会えるのか?」


「あぁ本当だ、」


「なら早く会わせてくれ」


俺は忘れようと思っていたはずなのに

会えるとわかったらすぐにこれだ

だけど会いたい


「まぁまぁそう焦るな、少しルールがある」


「分かった、できるだけ手短に頼む」


「分かった、分かった、んでルールっていうのは」


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