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男前カノジョ  作者: 甘栗
1/1

プロローグ

――ひらり、ひらり。


薄紅の花弁が、気まぐれな風に悪戯に舞う。


君は、その中心から現れた。


桜を絡ませた髪を気にする風も無く風に靡かせ、スカートを翻して僕の前に降り立った。


刹那――、


桜の精が現れたかと、本気で思った。

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