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82/82

82-なにこれ、エピローグ的な

 こっそりと、こっそりと、ミラを頭に乗せた俺は魔王の城の外に出る。


「ロロー?ミラー?おーいおーい!綺麗なお姉さんの元へ帰っておいでー」

「ロロ様!?まさか・・・これが勇者システム・・・?破壊・・・されてるのですか?」


 セリーヌとミフリスが探してるっぽいけど無視無視ー。

 だって、俺はもう勇者じゃないんだもん。

 あ、勇者といえば、あのアホ勇者はどうし・・・


「おやおや、こんなところにいたのかい?」


 余計なこと考えたから本物が現れたし。

 ずいぶんボロボロじゃんか。


「これから新婚旅行かな?それなら南のリゾート、アスパルテームがオススメだよ」


 言うなり俺の首から下がっている赤い財布に旅行券を無理やり押し込んだ。


「し、新婚旅行ってなによっ!ば、ば、バカ勇者!」


 頭の上にいるミラは顔が見えないけど声が焦ってる感じだった。


「んじゃ、行ってくるわー」


 勇者シェルヴィって結局なんだかわかんない奴だったなぁ。

 アホでバカでどうしようもないってことだけはわかってるけどね。


「ロロも否定しなさいよっ!」


 え?なにを?新婚旅行って意味がちょっとわかんなかったし。

 旅行っていうか旅じゃん?じゃあ合ってるんじゃないの?


「もう!ロロのバカ!!」


 頭をつねられた。

 でも、なんでだか痛くない。


 ようやく、勇者というしがらみから開放された。

 俺は猫だ。猫は自由だ。だから俺は自由だ。

 これからの勇者システムのこととかギルドのこととかはミフリスとセリーヌに任せちゃえばいいよね。

 頭使うところは仲間にパスするわ。

 勇者システムから開放されたのはなにも俺たちだけじゃない。

 この世界そのものだ。

 自由ってものすごく難しいものだけど、まぁなんとかなるっしょ。

 この世界がなんとかならなくても俺には関係ないしねー。


 力って使うためだけにあるんじゃないんだと思うんだ。

 時には使わないということもひとつの選択肢なんじゃないかな。

 魔王を倒せるだけの力を黄色いドラゴンはくれたけど、俺の可能性を広げてくれたんだと思う。

 もちろん、俺の勝手な解釈だけどね。


 猫ってさ、死に際に姿を消すって言われてるじゃんか。

 一説には、病気の痛みとかからの恐怖から身を隠すって言われてる。

 一説には、飼い主に迷惑にならないようにって言われている。

 一説には、死体を晒したくないって言われている。

 一説には、安全なところへ行って生きようとするって言われている。

 俺はどれだろうね。

 どれでもないのかな。

 旅に出て、いろんなところに行って、いろんなことしたいじゃん?

 残り短い命でもさ、笑って笑って笑わせて死にたいじゃん?

 きっとそんな感じ。


 ベネルはお母さんに会えたかな?


 なにこれ、ハッピーエンド。ばいばいー!

ここまで読んでくださった読者の皆様、本当にありがとうございました。

ロロの旅はまだまだ続くようですが、このお話はここで終わりとなります。

作者自身この作品には思い入れが強く、とても勉強になった作品でした。

ギャグファンタジーというジャンル、初めて書かせて頂きまして、とても難しいと実感しました。

なんかマジメでつまんない話もここまでにしようと思います。


感想やら評価やらアドバイスやらお待ちしております!




余談ですが、三毛猫の雄の寿命が短いというのは相対的に雌と比べた時の話です。希少価値の高い猫なので、幸運を呼ぶと言われているらしいのですがロロはどうだったでしょうかね。



それではまた次回作ででも・・・。

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