75−なにこれ、ミラ無双?
「よく来ましたね」
次の部屋に入ると、すごいオーラを放ったお姉さんがいた。
なんか見たことある気がする。
「女王様・・・やっぱり」
あぁ!妖精族の女王だ!
「ミラにはバレてしまっていましたか」
「私はもう、全てわかっているつもりですよ」
「ならば、私の相手をしてくださるのは、ミラなのですね?」
「・・・はい!」
あれ、そういえばさ、なんで勇者たちはココに来れたわけ?
「ねぇ、結構迷ったでしょ?ココまで」
「いや、一本道で驚いたくらいだよ?」
「どゆこと?」
「先ほども言いましたが、この魔王の城は生きているのです」
さすがミフリス先生!
それで?それでー?
「私たちが通った後、道が変わって一本道になったのでしょう」
「おかげで追いつくことができたんだよ」
「ふーん。ずいぶんうまくいくんだねぇ」
「・・・そうですね」
ミフリスはなにかを考え始めてしまった。
まぁ、俺にはどうでもいいことだね。
「ミラー、がんばれー」
「言われなくてもがんばるわよっ」
「ふふっ、とても良い仲間に恵まれたようでなによりです」
「会ったことない人が二人ほどいますけどね」
「大地の精霊よ、木の精霊よ、緑の精霊よ、我の元に集い、我の力となれ」
なんか難しい呪文みたいなのを女王が唱え始めた。
「グリーンウッドファーム!」
なにもない質素な石造りの部屋が、木々に覆われ始める。
なにこれ、急ににょきにょきしたし。
「さぁ、木々よ、敵を殲滅しないさい」
「私の相手は木ばっかりだなぁ」
木々が奇妙に動き、ミラを襲う。
ミラは動かずに両手を広げた。
「ねぇ、女王様」
「なにでしょうか?」
「私、封印が解けてから間もないので、力の操作が曖昧なんです」
「そうですか」
「だから、もしかしたら一瞬で勝負がついちゃうかもしれませんよ?」
言うなり、木々の動きが止まる。
その場よりも先に行けないというような動作になる。
たぶん結界が張ってあっていけないんだと思う。
「さすがミラですね。でも、私も魔王より授かった力があります」
「そう?じゃあ先に使ってください」
うわ、ミラが挑発的だ。
女王の眉間がピクンと動く。
「ならば・・・グランドバースト!!」
ミラの結界の中の地面がうねうねする。
そして、地面がミラを埋めようと襲う。
「ミラ・・・終わりです・・・」
地面がミラを囲み、そして―――
ボオオォォン!!!!!
爆発した。
反則でしょアレ。
「それだけですか?」
ミラの声。
埃の煙の中にミラのシルエットが見える。
埃が晴れ、傷ひとつないミラが、女王を睨んで立っていた。
あれで無傷って・・・ミラ強すぎ。
ミラ強いよミラ。
ロリ=最強は素晴らしいですよね!




