74-なにこれ、封印
「ここにいると思ったんだ!ミラ君が!」
なんだようっさいなぁ。
「・・・ロロ?」
って、え?
なにこれ、ミラも死にそうじゃん。
どうしたの?なんで?
「お前・・・一緒にいたのに守ってやらなかったのかよ!?」
思わず勇者に当たってしまう。
「・・・すまない。僕が不甲斐なかったせいだ」
「・・・ロロ・・・お願い・・・私の近くにきて」
勇者がしゃがみ、ミラの乗った手のひらを俺の目の前に置く。
なんで?死ぬの?
なんかさ、ずっとこんなんばっかりじゃん。
どうしてなの?
なんでみんな笑ってないの?
俺が・・・悪いのか?
キュイーーン!
「うぉっ!」
瞬間、俺の首から提げている赤いお財布が光った。
っていうかお財布を首に提げてたのとか忘れてたし。
「ロロ、ありがとう」
あれ?
どちら様?
「ミラだよ!あからさまにあんた誰?って顔しないでくれる?」
目の前には普通サイズの妖精族の少女が座っている。
ミラ?
うん、確かに容姿はミラだ。
どう見ても妖精族の子供なんだよね。
「大きくなっても小さいね」
「うるっさい!」
いてっ、頭叩かれたし。
勇者は呆然としている。
「みんな辛そうね・・・。少しだけなら楽にさせてあげられるよ」
ミラは自分の手のひらを広げ、なにやら呪文を唱え始めた。
柔らかい風が通った気がした。
「あれ、痛くない?」
セリーヌの傷から血が出なくなったらしい。
「うっ」
ミフリスが目を覚ました。辛そうな表情はしてない。
「ミラ君・・・なのか」
相変わらず勇者は呆然としている。
さっきまで大怪我をしていたミラは、すでに元気だ。
「俺のお財布の中って何が入ってたの?」
「自分で見たことないわけ?」
「自分の首元のものを自分で取れるほど器用な生き物じゃないので」
「いーい、ロロ?頭を使えば猫だって取れるはずよ」
「そゆのいいから教えてよ」
「もう。えっとね、赤い魔石を入れてたのよ」
赤い・・・?
「闘技大会の賞品だね?」
勇者が答える。
あーあー、あったあった。
「あれには、まだ魔力がちゃんと充填されてなかったのよ。元々私とプリシアを封印した石だったんだけどね」
「それで?」
「ロロからは魔力が滲み出てるの。だから、ロロの首元で石に魔力を充填させてもらったってわけ」
「なんか・・・俺っていいように使われたわけ?」
「そうよ」
納得いかねぇ。
「なんだよソレ!俺は封印されたままのミラを守ってあげたのに!」
「だから・・・こんどは・・・」
「ん?」
ぜんっぜん聞き取れないし。
「だから!今度は私が守ってあげる!って言ったの!」
「・・・・・・誰を?」
「・・・・・・ロロを」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「断る」
「なんでよっ!」
だってたぶん俺の方が強いしー。
「封印を解いた私は妖精族で一番の魔法使いよ」
「知らないよ」
「もう!ロロのバカ!」
「あれ、そういえばプリシアはどうなっちゃうの?封印解いたんでしょ?」
「プリシアはもうロロが倒したじゃない?」
「あぁ、そっか。この世界に来て初めての恋の相手だったなぁ・・・」
「なっ・・・!」
ミラの表情が歪んだ。
なんで?
って、ミラが俺を持ち上げる。
「ほ、ほら!次行くわよ!」
小さな妖精だったミラが子供サイズくらいの妖精になりました。
ミラは小さな子なんです!!でもいちおう大人だと思いますw




