65-もう!ロロのバカ! その7
ミラ回ラスト!!!
「僕の剣に火が纏った?」
「私・・・火の魔法を使うことが怖いけど・・・がんばる!いつまでもロロに頼ってちゃダメだよね!」
本来、勇者は剣術に長けてるみたいだし、敵に対抗できるように勇者をサポートするわ。
「ファイヤーウォール!」
複数襲ってくる枝を燃やし、勇者の道を作った。
「本当は!めっちゃくちゃ怖くて怖くて!火の魔法なんて使いたくないんだからね!」
なかば半ギレで勇者にむかって叫ぶ。
勇者は小さく頷いて、一気にファーブルとの距離を縮めた。
「その程度の火をワシが怖がると思ったかぁ!」
ファーブルの懐に入ったところで、ファーブルが自身をゆすった。
上から葉が落ちてくる。
これって、毒の舞いじゃない!?
「ポ、ポイズリム!!」
とっさに、勇者の頭上に結界を展開させる。
「助かるよ」
「助けてない」
「素直じゃないところがミラ君だね」
「うるさい」
早く倒しなさいよヘボ勇者。
「天空へ舞い上がれ、翔天斬!!」
いや、ただの切り上げでしょ。
なんでかっこつけたがるのかなぁ。
でも、確かに剣はファーブルの幹を真っ二つに切り裂いた。
「やるな・・・だが・・・!」
瞬間、ファーブルの身体が黒く光った。
なんか言葉が見つからないような、音を消し去っていくような変な光り方をしたの。
嫌な予感がよぎる。
「あ・・・」
ボガーーーン!!!!!
爆発。
自爆。
熱い。
熱い・・・よぅ。
「・・・なんでさ」
身体が・・・動かない・・・?
「なんで僕に結界を張っておいて、君は・・・」
私の身体は爆発の衝撃をもろに受け、羽はぼろぼろにちぎれて飛ぶことができない。
身体のいたるところから血が出ているような感覚だった。
確認する元気すらないが、痛みは感じない。
「シフォニシアへ戻ろう」
「・・・ダメ」
「戻らないとミラ君が死んでしまうだろう!」
めずらしく勇者が声を荒げる。
らしくないじゃないの。
「・・・ダメなの」
「なにが?!」
ロロ・・・。
「・・・ロロのもとに連れて行って」
「ロロ君のもとへ?」
「あんたを・・・守ったのは・・・そのためなんだから」
「ロロ君がミラ君を助けられるのかい?」
「・・・うん・・・もう頃合だから・・・」
「頃合・・・?」
「はや・・・く」
「・・・わかった」
私は勇者の手のひらの上でぐったりとする。
勇者はもう何も言わずに山脈へと足を進め始めた。
早く、私をロロのところへ連れて行きなさいダメ勇者・・・。
あぁ、眠いよ・・・。
ロロ・・・。
・・・バカ。
ミラ視点はこれで終わりです!
もっと濃い内容(わかりやすく説明の多いもの、白熱の戦闘シーン)にしてもよかったんですが、みんなロロのこと忘れちゃうと思って・・・w
作者の文章力が足りないだけだろうって?
・・・・・・え、ちょっと聞こえなかったっすw




