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相手は強い、だが俺達はもっと強い


 先程から俺の攻撃は全くダメージになっていない。

 だがこれは予想の範囲内。ここまで来てそう易々と倒されてはくれないこと位嫌という程これまでの戦いで身にしみてわかった。



 「っとぉ……」



 集中力が途切れ、連撃が途絶える。



 「チャージアタックッ!」



 隙が出来た俺に、黒髪の女が腕を突き出し、そこから直径一メートルほどの大きな風属性と思われる弾を放つ。



 「(シールド)



 盾が黒髪女の攻撃を受け止める。



ーーーなに?



 しかし盾で受け止めたのにも関わらず、弾は威力を落とすどころか寧ろ盾を破ろうと勢いを増してきている。




 「くっ」



 盾にヒビが入ったところで、俺は横へ回避する。

 直後に盾を破ると共に、弾は大きな音と共に爆発した。




 「っぶねぇ……」



 爆発の範囲がギリギリのところで届かなかった。

 そんな俺は今爆風によって起こった土煙の中にいる。




 「フフフッ、呆気ないものですね」



 黒髪女の声だろうか。



 「あと一歩回避が早かったのなら、巻き込まれずに済んだというのに」



ーーーん?



 彼女、おそらく俺が戦闘不能になったと勘違いしているのではないか。



ーーーう〜ん、俺の運がいいのか、はたまた相手の作戦か




 悩んだ結果、俺はこれが好機と見て動くことにした。



 「無力化(ドレインボール)



 土煙で相手の姿は捉えることが出来ないが、声の方向から察するに前方だろう。



 「なっ!?」



 彼女の焦りと驚きを含んだ声が聞こえる。



ーーーよし、手応えあり



 「くぅ!」



 土煙を晴らし、黒髪女に攻撃が直撃したことを確認する。



 これで俺の勝ちはほぼ確定した。




 俺の放った攻撃は、相手の魔力を吸収する特徴を持つ。



 実は、魔力は磁石のように、それぞれS極とN極のような性質を持つらしい。



 仕組みに気がついたのはつい先日、俺が日課の鍛錬をする前に、瞑想をしていた時。



 瞑想の前、雰囲気を出そうと、発光させた自分の魔力を粒状にして周りに漂わせていた。



 瞑想が終わり、ふと気がつく。

 周りの粒たちが、お互いを引き寄せあったり、反対に反発し合ったりしていることに。



 そして興味を引かれた俺は、原理を探そうと、一日、二日、三日……そして一週間と費やした。



ーーーよし、成功!



 そして今、魔力の性質を利用した、S極だけで作った弾を発射。



 相手のN極を持つ魔力は吸収され、見事に地に膝をつかせることが出来た。




 体内に取り込んでいる魔力の中で、S極とN極の比率は全くわからないが、大体半々と仮定している。



 正直なところあまり自信がなかったので、初挑戦で成功を収めた事に内心では飛び跳ねるように喜んでいる。




 「睡眠スリープ



 そして、息をするように俺の十八番を発動。



 睡眠スリープも、たまたま発動できて以来できなかったのだが、最近頑張って頑張って、頑張っっって会得することが出来た。



 黒髪女はそのまま眠りに落ち、俺は無事、勝利を収めた。




 『勝者、センス学院!!』


 

いつも読んでいただきありがとうございます!

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