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入学式

すいません、なんか最近話のテンションがおかしくなってしまいます………

  一週間後、俺はセンス学院の入学式に来ていた。


  「なんか、お金持ちのお坊ちゃんとかお嬢様とかいそうな学校だな………」


  校舎はかなり立派な物だった。俺達がイメージしている学校ではなく、なんかこうねぇ、あの〜……あれだ。城。うん、そのくらい豪華だった。


ーーーあ〜、不良に絡まれている女の子とか、女の子とぶつかってその娘が転校生でしたとかベタなシチュエーションねーかな〜


ーーー《くだらな過ぎていっそ、私自らマスターを産まれる前の存在に戻したくなります》


ーーーえっ? それってどういう……


ーーー《…………》


ーーーねぇ! やめてよお願いだから! 今のはマジで怖いから!! お前が言うとまじで洒落になんねぇから!!


ーーー《まったく、マスターの発言にいちいち反応しているとこちらの身が持ちませんよ》


ーーーひでぇ……


ーーー《では、もう少しまともな考えが出来ないのですか?》


ーーースイマセン、僕が悪かったです


ーーー《よろしい》


ーーーぐぬぬ、いつかぜってー見返してやる


ーーー《その日が来るといいですね》


  そんなやり取りをしていると


  『只今から式を始めます。入学する生徒の皆さんはアリーナまでお越しください』


  「そろそろか」


  俺はアリーナへ向かった。



 ▽


  アリーナにつき、俺は指定された席に座った。


  五分後、式が始まった。


  「皆さんおはようございます。学院長のクレア・マギノと言います。まず、本日は皆さんの御入学を心よりお慶び申し上げます」


  と、学院長が挨拶をした。


ーーーおじいさんかと思ったけど、オバチャンなんだな


  いや、オバチャンと言うにはまだ若くも見える。鋭い目つきに、クリーム色の長い髪、後、スタイルがめちゃくちゃ良い。…………ヤバイ、俺好みです。


ーーー若い頃は絶対にモテたんだろーなぁ


  「では、御入学するにあたってーー」


  と、良くあるありがた〜〜〜〜いお言葉をウトウトしながら聞いていた。


  「ーーでは皆さん、楽しい学院生活をおくりましょう」


ーーー終わった〜


  話が終わり、その他なんか色々やって式が終わった。


  「う〜ん、元の世界の入学式と全く変わらねぇな」


  俺は体を伸ばしながら言った。


ーーー《えぇ、大体何処も同じようなものですよ》


ーーーふ〜ん


ーーー《それより、式の最中に寝てしまうなんてさすがは我がマスター、肝が座っているのですね》


ーーーね、寝てねぇし! ちょっとウトウトしてただけだし!


  式が終わると、俺は自分のクラスへ移動した。


  「おはようございます。皆さんの担任になった、ハナ・シエルと言います」


  席に着き、担任の自己紹介が始まった。


  「私のことは気軽に、ハナ先生と呼んでください。では、なにか質問はありますか?」


  と、質問を受け付けたハナ先生に


  「はい! ハナちゃんは何歳なんすか?」

  「ハナちゃんでは無く、ハナ先生です。歳は永遠の四百八十歳です!」


ーーーじ、次元が違ぇ……


  改めて人間界と魔界とのギャップを痛感するのであった。


  「はい! ハナ先生は彼氏とかいるんですかー」

  「あぁ?」


  いきなりハナ先生の声のトーンが下がった。


  「いや、あの………」

  「あぁぁん?」

  「いえ、何でもないです」

  「はい! では他に質問はありますか?」


  し〜ん………


ーーー怖ぇ……怖すぎるよハナ先生……


  「ないようなので、本日はここまで! また明日会いましょう!」



  ▽

 

  ―――魔王城―――


  「あ、おかえりなのじゃ!」

  「ああ………ただいまリリィ」


  帰ってきた俺は力なく返事をした。


  「どうしたのじゃ? 元気ないぞ」

  「ハナセンセイ、コワイ………」

  「ん? まぁ頑張るのじゃ! 我は元気なアカネでいて欲しいのじゃ!」


  と言って俺をナデナデしてくれた。


  「う、うん!」


ーーー《……アホらし》


  と、誰かが何かを言ったような気がしたが、気にしない気にしない。


  「明日も頑張るんじゃぞ」

  「うん、僕頑張るの!」


  可愛らしく言ってみた。


ーーー《すみません……本当に吐き気がしてきました》


  「うっ、ちょっと……ほんのちょっぴりだけ気持ち悪いのじゃ。でもちょびっとだけじゃからな」

  「みんな………ヒドイ」


  リリィの気遣いがクレルの毒よりキツかったわ。

いつも読んでいただきありがとうございます!

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