ダンジョン攻略(五)
«レベルを設定します。初期レベルは1となり、生きとし生けるものを討伐する事で経験値が入り、レベルアップすることが出来ます。
レベルを設定中………完了。津田朱音の初期レベルは1です。
………生物の討伐を確認、レベルアップします。レベルアップ、レベルアップ、レベルアップ、レベルアップ、レベルアップ―――
レベルが上がりました。レベル1からレベル180までアップしました。
………レベル30達成ボーナスで技能、【思考加速】を手に入れました。………レベル60達成ボーナスで技能、【超反射】を手に入れました。………レベル90達成ボーナスで技能、【鑑定】を手に入れました。………レベル120達成ボーナスで技能、【神速】を手に入れました。………レベル150達成ボーナスで技能、【鬼力】を手に入れました。………レベル180達成ボーナスで技能、【圧倒的強者】を手に入れました。最終的な能力を表示します»
津田朱音 Lv180 男
ATC 75369 (60295UP)
DFS 73265 (58612UP)
SPD 85637 (68538UP)
技能
思考加速 超反射 鑑定 神速 鬼力 圧倒的強者
魔術
睡眠〔極大〕 探知〔半径百メートル以内〕 毒〔大〕 身体強化〔極大〕 隠密〔大〕
副産物
経験値倍増
ーーー……なんか、ゲームみたいだな
ーーー《いえ、これは現実です》
今まで黙っていたクレルが語りかけてきた。
ーーー分かってるよ。んでも、能力が付いたからってなんか変わんのか?
ーーー《当たり前です。だとしたら意味が無いでしょう。そんな事少し考えればわかることです》
ーーーう、うるさい! 俺が馬鹿だってことは自覚してるよ! だからさっさと教えてくれ!
ーーー《分かりました。まず、能力はこの世界に存在しないという事は理解しましたね?》
ーーーうん
ーーー《能力にはレベルが有ります。レベルは勿論、レベルアップがあり、経験値を獲得することでレベルアップすることが出来ます。経験値獲得には、生きている物を殺す事で経験値を獲得出来ます。また、強力なものを倒す事でより多くの経験値を獲得出来ます。ここまでは分かりましたか?》
ーーーうん
ーーー《マスターは、レベルアップをする事で強くなっていきます》
ーーーという事は、敵を沢山倒せば倒すほど強くなっていくということだな
ーーー《ええ、しかしそんな事が出来るのはマスターだけであり、マスター以外の者……つまり、この世界の生物にはレベルという概念がありません。例えば、マスターは敵を倒すだけで強くなることが出来ますが、他の者達はそれ以外にも訓練等をしてやっと強くなることが出来るのです》
ーーーなるほど……つまりは、俺が圧倒的に成長するスピードが早いってわけか……
ーーー《そんな言葉で片付けられる程の力では無いのですが……まぁ良いでしょう。簡単に言うとそうなります》
ーーーじゃあ、技能ってのは?
ーーー《技能は、マスターのレベルが30上がる度に付けられる能力です》
ーーー効果は?
ーーー《では、早速マスターが獲得した、鑑定で他の技能を確認してみてください》
ーーー分かった
俺は鑑定で自分の技能を調べてみた。
«思考加速……自分の思考速度が上がる»
«超反射……『反射』の精度がかなり上がる»
«神速……持続して使えないが、自分のSPDの数値がMAX(999999)になる(十五秒使用でき、三十秒のクールタイムが必要)また、常時SPDの数値に、現在の数値の80%上乗せされる»
«鬼力……持続して使えないが、自分のATCの数値がMAX(999999)になる(十五秒使用でき、三十秒のクールタイムが必要)また、常時ATCの数値に、現在の数値の80%上乗せされる»
«圧倒的強者……自分より弱い者からの攻撃を無効化する。また、常時DFSの数値に、現在の数値の80%上乗せされる»
ーーー成程な……てゆーか、鑑定自体も鑑定出来んのか?
試しにやってみた。
«鑑定……あらゆるものを鑑定できる。又、生きている物を鑑定すると、その物の強さがレベルとして数値化される»
ーーー出来たな。でも良くわかんないや
ーーー《始めの説明は兎も角、強さを数値化する効果は宛にしない方がよろしいでしょう》
ーーー何で?
ーーー《それはあくまでも擬似的なものです。なのでこれはかなり簡単に出来ているのです。例えば、能力を持たないものに鑑定をかけ、レベル1と表示されたとします。しかし、鑑定でのレベル1の数値はATC、DFS、SPDの三つ全て10となり、レベル2では全て20、レベル3では全て30といった感じで全ての数値が同じ表記になるのです》
ーーーじゃあ、レベル1の人がどれだけいても数値は全員同じ表示になるって事?
ーーー《その通りです》
ーーーならクレルの言う通りだな
«後十秒で時間が戻ります»
ーーーそろそろ再戦か……
ーーー《ですが今のマスターは今までと比べ物にならないほど強くなりました。まるで人からター〇ネー〇ーに進化したように》
ーーー進化とは少し違う気が……
そうしているうちにゆっくりと世界が動き出した。
ーーーじゃあ、第二ラウンド突入といこうぜ!
いつも読んでいただきありがとうございます!