5.これからのこと
「聖龍皇、、、ってなんですか?」
いきなり聖龍皇何て言われてもよくわからないからさらに聞くことにした。
「そのまま聖龍の皇帝ということさ。」
「龍の皇帝か。すごい方に出会ってしまったのかもしれない。、、、?そういえば墓というならばあなたは亡くなっているはずなのでは?何故会話ができるのでしょうか?自分が死んだからとかですか?」
「いや君は死んでいない。久しぶりに人の気配がしたので呼んでみたのだよ。そして我は今いわば魂だけの状態、肉体は滅んだが魂は滅ばずここにあるのだよ。」
さらに会話を重ねわかったことは、この聖龍皇は完全に異世界の方であり長年魂だけの状態でここにいたため暇だったのでやってきた俺を呼んだということだった。さらにこの世界のことを話すと興味津々で非常に気になるらしかった。
「我も見てみたいものだ、異世界というものを。」
魂だけの状態というのが精霊のように魔法のようなエネルギー体ならば、俺の召喚で外に出せるかもしれないと思ったが相手は高貴な立場の方であるために提案しづらかったのだが、俺の職業とスキルを知った彼の方からその提案をしてきた。
「君のスキルがあれば、確実に我を召喚できるだろう。我と契約を交わしてくれないだろうか夢華よ。」
「いいですよ。こちらとしてもメリットありますし。」
向こうからそういってくれるなら断る理由はない。それに、彼のレベルは1800オーバーなのだ、どこに潜ろうとも彼がいればこの先非常に安心できる。
「では、早速契約を交わそう夢華よ。」
「はい。」
召喚する対象と契約を交わすときに必要なのは、自らの血を分け与えることだ。そこで彼の肉体の安置している場所を教えてもらい、直接たらし契約を交わした。試しに召喚してみようということになって召喚してみたら肉体は安置している場所から消え、その上の空間に凄まじい存在感を出しながら聖龍皇イタシトが浮かんでいた。
「これからよろしく頼むぞ、夢華よ。して、契約を交わしたのだから敬語は必要ないぞ。」
「あぁ。わかった。よろしく頼むイタシト!」
契約を交わした俺は、来た道を引き返してまたボス部屋に戻ってきた。扉を閉めると同時に扉は完全に消えてしまった。
入口に戻ることができる転送陣にのり戻る。そのまま家までひとっ走りして到着したのは深夜2時だった。
家につくとイタシトを呼び出す。もちろん壮年の男の状態でだ。そのままだと家がこわれてしまうからな。そして二人で今後どうするかしっかりと話し合うことになった。
結果として、隣町のC級ダンジョンに潜りながら、レベルをあげるのがいいだろうということになった。
話し合いの途中でこちらの世界の食事を振る舞うと非常に喜んで食べてくれていた。作ったかいがあったよ本当に。あぁ、明日からのダンジョン攻略も楽しみだ。
新しい入手スキル
聖龍皇召喚
聖龍皇イタシトを召喚する。