4.扉の向こうへ
スキル 召喚の理
召喚を確実に成功させることができる。
召喚した対象に対してその対象が受け入れれば行使できるスキル。章と呼ばれるものが3つありそれによって得られる効果も変わる。
壱の章 纏い
弐の章 ???
参の章 ???
現在、夢華以外は日本だけでなく世界のどこにも同じスキルを保有している召喚士は確認されていない。
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何かと突然出会うこともなく、いつものように降りてきた俺はそのまま20階層のボスを突破して扉の前に来た。そして扉に触れると、、、、
ゴゴゴゴゴゴゴゴ、、、
すぐに開き、下に向かう階段が現れた。どうやら40レベル到達が鍵だったみたいだと解釈した。この先がどうなってるのか見たいがためにここに潜っていた俺は、気持ちを落ち着けながら階段を下り始めた。降り始めてだいたい5分ほどたった頃、土でできていた階段と壁が突然大理石のような質感のものに変わった。さらに降りること10分、俺は白い大きな神殿のようなものの前にたどり着いた。
「なんでこんなところに建物があるんだろうか。何かを奉っているのか?」
そんなことを言いながら近づいたその時、視界がホワイトアウトした。
「ようこそ。我が墓へ。」
急に聞こえた声に驚き、戻ってきた視力を総動員して辺りを見回すと真っ白な空間の中に豪奢な椅子に腰かける壮年の男が座っていた。
「墓?ここはあなたの墓なのか?何故こんなダンジョンに墓があるんだ?」
男は微笑むと口を開いた
「あぁ。ここは我の墓だ。ダンジョンか、、、、ふぅむ、、、。ここの世界の名前はなんという?」
「地球だ。」
チキュウと呟きながら男は少し考え込むと
「もしかして、ある日突然ダンジョン等が出現したりしていないか?もしそうならばおそらく我のいた世界と君の世界は交わってしまったのかもしれんな。」
「じゃああなたは俗にいう異世界人なのか?そしてあなたは何者なのだろうか教えてほしい。」
男はまた微笑えみながら俺に告げた
「我はイタシト、聖龍皇だ。」