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夏のホラー体験   「手形」

作者: 柚娜

事件の実名をだしています。何らかの事件に巻き込まれた被害者のご家族の閲覧は

ご遠慮いただいたほうがよろしいかと思います。

これは、私ではなく、私の友人が体験したお話です。


とある、大学付属高校に通っていた彼女の学校は

駅からとても離れていて、送迎バスを使わないと

歩いて通える距離にはなかったので、バスを

使わなければならないが、放課後の送迎バスは

2本、授業が終わった後と、夜9時近くに発車する。


なので、部活をしていると、どうしても帰宅が

遅くなってしまう、というのが難点だったが、

そのバスには大勢の生徒が乗っているので、

そのうちに、時間の感覚も麻痺してきた。


その日もいつものように、バスに乗った。


途中から、運転手さんが「あれ?」「あれ?」

とつぶやくようになる。


その誰に問いかけるわけでもない独り言は

ずっと、続いていた。


そして、トンネルに入ると、運転手が放送で


「トンネルを抜けたら、街灯のある

止まれそうなところに一時停止します。

少し時間をいただければと思います」


何事?と思いつつも、バスは停車をすると

運転手は何かを握り締めてバスを降りた。


そして、バスのフロントガラスを一生懸命拭き始めたのだ。


何かの汚れがついて、前が見づらかったのだろう。


けれど、運転手の手の動きは、一ヶ所をこすり続け、

一向に、その汚れが落ちる気配がないのだ。


未だ「落ちないなぁ・・なんでだ?」


首を傾げ続ける運転手を不思議に思い、

血気盛んな高校生たちは、何事か、と

バスを降りて、その汚れを見に浮き足立って


「へたくそだなぁ、オレが落としてやるよ!!」


という男子まで、出てくる次第だったが・・・・・


その汚れの正体に気づいた一人が


「ヒッ!!」


と小さく悲鳴を上げた。


そこには、小さな子供の手形が大量に

つけられていたのだ。



その翌日、そのトンネルから近い場所で

幼女の遺体が発見された。








ーーーーーー宮崎勤、幼女連続殺人事件より。




そのバスに乗っていた生徒の数人は、ショックで

数日学校に来れなかったそうです。



怖い、というよりも、可哀想でならない事件でした。

子供を狙うような悪質な事件がなくなればいいのに、と思います。

大人が相手ならいいということではありませんが、負の連鎖は断ち切らなければならないし、

誰かが誰かを憎むような、世の中にならないで欲しいと願います。

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