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プロローグ 管理者はとく語る
ああ、列を乱すなよ。まったく、だから人間って奴は。
あん、ここはどこだって? 知る必要は無いだろう。
黙って列に並んで進めよ。
うん? 俺か、俺は管理者の一人だよ。
まあ、近々、異動になるわけだから、最後のお勤めだな。
列の整理が最後のお勤めかよ。全く、情けねえ。
ああん? 知らねえよ。関係ないよ。同じ人間だろう。
長かろうが、短かろうが、死ねば同じ。この星の糧だ。
全く誰だ、こんなめんどくさい星を創った奴は……
他と同じにしてやろうとしたことは、みんな裏目。
結局、連帯責任ってことになって、全員クビだ。
お前達人間がもう少し上手く立ち回れば良かったのになあ。
まあ、仕方がねえか。ずる賢くても、弱いからなあ。
おい、だから、列を乱すなって。
ないない。所詮は人間、それ以上でもそれ以下でもない。
死ねば同じ。星の糧になって、そのうち、又、生まれ変わる。
ないない、無理無理、いいから並べ、ほら、早く……




