最後の待ち合わせ
アイスコーヒーの深煎りの香りが胸にさしこむ夜の途中
雨の匂いに浸かり過ぎて逆上せている
あなたが来るまで追憶に溺れ続けるなんて
スキルが低迷
ふりかかった冷雨
拾った破片
数えきれない
数えられない
横から見つめて
あなたのかたちをなぞった
溶けきった氷が雨の匂いを薄めてくれた
前後に歩き出す未来
横揺れを繰り返した過去
向かうコインパーキング
一つのビニール傘じゃ二つの命は凌げなかった
はみ出した私はあなたからとうとう排泄された
あなたの薄くて冷たい唇が
ほんとうに好きだった