不思議の国のアリスン
もう話は変わっちゃってるんだ。
いったいどこに・・・・・?
「わかるわけないわよ!!どーすりゃいいのよ~~~!!」
「うるさいなぁ」
目の前を横切ったのはウサギだった。
そのウサギは真っ白で赤いチョッキを着ていた。
「もう、静かにしてくれよ、早く行かなきゃ遅れてしまう。」
どうやらとても急いでいるようだ。
時計を見ながらすごいスピードで横を走り抜けていった。
「あ、あんたもしかしてシロウサギ!?ちょっ、待ってよ!」
アリスンはとっさに呼び止めたが、聞こえなかったのか?
シロウサギがブツブツ言っている声だけが小さく響いて、あっという間に姿が消えてしまった。
不思議の国のアリスン7
「もう~こんなんじゃ探そうにも探せないわよ!!!」
「「探すって誰を~?」」
急に背後から、甲高い声がハモッて聞こえた。
「うわぁ!!」
アリスンは、驚いて声を上げてしまった。
見ると、そこには10歳くらいの小さな双子の男の子がいた。
二人はセピア色の髪に青い目をしていて、ボンボン付きの赤いキャップを被り、薄い黄色のシャツにオーバーオールを着ている。
「「ねぇねぇ~一体誰を探してるのぉ~?」」
双子は声を揃えて尋ねた。
「え?え~っと・・・アリス・・・かな?」
三月ウサギと帽子屋達を探してるけど最終目的はアリスだからなぁ・・・
「君たちどこにいるか知ってる?」
「「知らないよぉ~」」
ううっ・・・この子達も知らないのか・・・
あ、でも三月ウサギとかは知ってるかも!
「ねぇ、じゃあ三月ウサギと帽子屋達は?どこにいるか知らない?」
「「知ってるよぉ~」」
よっしゃ~!一歩前進!!!
「どこ?どこにいるの!?」
アリスンは必死な形相で、問い詰めた。
「「あの人たちならあ。ティーパーティー会場でお茶会してるよぉ~」」
ティーパーティ会場!?そうかそこか!!
「ありがとうね!えーっと・・・君達なんてお名前?」
そう言えば、まだ名前も聞いてなかったわ。
「ダム!」
「ディー!」
「ダムとディーね!ありがとう!」
ダムとディー・・・よく見ると帽子に名前が刺繍してある。
って、んなことはいいから、さっさとティーパーティー会場にいかなくちゃ。
アリスンは、そう思い走りかけたところで足を止めた。
私ティーパーティー会場の場所知らないんだった。
「ねぇ、ティーパーティー会場ってどこにあるの?」
「「知らないのぉ~?」」
ダムとディーは驚いたように目を見開いた。
だってここ初めてきたんだもん。つーか来る事なんて無いと思ってたし、本とかじゃ場所はわかんないし。
「うん、ごめん知らないんだ。教えてくれる?」
二人はしばらく顔を見合わせたあと口を開いた。
「「面倒くさいから一緒に行ってあげる~」」
あ、一緒に行ってくれるんだ。つーか一緒に行くほうが面倒くさいんじゃ・・・まぁ、その方が心強くていいけどね。
趣味の悪い・・・・・・。
何だここは!!
お茶会の広場的をみての最初の感想だった。
「あ!!」
帽子屋がいた!!
それにしても高い帽子だなぁ。
「「ほらぁ、あの長い帽子をかぶってるのが帽子屋で、隣の黄色いのが三月ウサギだよぉ~」」
ダムとディーは指を指した。
確かに帽子屋がかぶってるシルクハットは少し長く、三月ウサギは薄い山吹色をしている。
だが眠りネズミの姿は無い。
「ねぇ、眠りネズミは?」
「「あそこだよぉ~」」
指差す先にはポットがあった。
・・・もしかしてあの中?
「あっじ~~~~~~~!!!!!」
ポットから大声がした。
「誰じゃあ!!わしのマイホームにお茶を注ぐのは!!」
マ、マイホーム・・・・・・。
「ワタシだわよ!!」
帽子屋と口論になっている、、、、、。
「そもそも家に湯ぅ、注ぐかぁ?ああん??」
「そんなこと言ったって!!そもそもあなたが起きひんのが悪いのよん!!」
「わしが悪いってゆうんかぁ?!理不尽やのぉ!!」
「ホントーのことじゃないのよ~ん!!」
そこに、かなり可愛らしい女の子が割り込んで来て、
「まぁまぁ」
となだめた。