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毒の魔法で華麗な日常を!!  作者: うなぎ大どじょう
第一章 死を育む樹海の中で
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9 スーパー几帳面百足

 百足によるゴーレム演舞は夕方まで続いた。


 途中、様々な魔獣を模したゴーレムたちが、何十体も生み出されて大乱闘を始めたり……。

 そのゴーレムたちが、いつの間にか組体操を初めてきれいなピラミッドをつくっていたり……。

 さらには総員が集まって融合し、巨大なドラゴン型のゴーレムに変形して空を優雅に飛んだり……。


 様々な演目が披露されていた。


 そして最後は、百足が大勢のゴーレムたちと一緒に激しいダンスを踊ったのちに、森の魔獣たちの物真似(ものまね)をして終劇(フィニッシュ)となった。


 総括(そうかつ)すると、とにかくものすごい独特な演出がなされていた。かなり奇抜に見えたのだが、これが魔獣の感性というものなのだろうか。


 しかし、多種多様な演目が楽しめたことは確かだろう。

 少女だって、百足に向かって満面の笑顔で拍手を送っている。


 蜘蛛は前脚を打ち鳴らして、蛇はふりふりと尾を振って、それぞれ百足を賞賛している。

 二匹も演舞の内容についてはよく理解(わか)らなかったようだが、退屈していた少女を楽しませたいという百足の気遣いには素直に感心しているらしい。


 百足は気遣いのできる百足なのだ。






 そんな百足は三匹の中で最も器用で、最も魔法の扱いに()けている。


 少女や蛇は、魔力の量に物を言わせて高火力な魔法を放つタイプだが、百足は緻密な魔力操作で、無駄なく適切な出力を生み出す几帳面タイプ。

 そのため、彼は先ほどのゴーレムのような、細部の造形にまでこだわった物品を作り出すことができるのだ。


 ちなみに、百足の趣味は小物づくりである。

 そんな彼は、少女の成長の記録をとるために、一年ごとに彼女の姿をうつした超精巧な泥人形を作っているらしい。


 人間でいうところのアルバムのような物だろうか。


 まるで本当の親であるかのようで微笑ましい。

蟲ズの性別を、一応ですがここにまとめておきます。

作者の描写不足で伝わり切ってなかったらすみません。


蜘蛛……雄

百足……雄

 蛇……雌


少女は言わずもがなです。

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