ep06 魔力と魔道具②
魔力と魔道具の解説と考察回です。
魔法具が使用できないとわかり
しばらく呆けていたエクスだが
魔力循環しながら、ふと我に返る。
「魔法具が駄目だっただけで魔法が駄目なわけじゃない」
魔力を手の平に集中させ前世の部屋の電球を思い浮かべ
「ライト」と呟く。
手の平の魔力は光球となって明るく照らしはじめる
「・・・やった!魔法だ!魔法が使えた!!」
その瞬間頭がクラっとするエクス。
(もしかして魔力欠乏?)
魔力循環を止め魔法を中断、ステータス鏡を覗く。
MP2
一般にMPは1歳で10上がるとされていて、
HPと同じく40歳から下がり始めると言われている。
エクスは3歳でMPは30。
少し前に測った時も30であった。
魔道具を動かそうとはしたが実際動かせず
MPは満杯状態のはずだったので、ライトの魔法10秒位を1回使用で
MP28使用した事になる。
コストパフォーマンスがあまりにも悪過ぎる。
(今まで魔法を自体を使う人見たことなかったけど
もしかして使い物にならないからなのか?)
実際にこの世界の人は、ほとんど魔法を使わずに魔道具を使う。
魔法を使うより魔道具の方が効率が良く、MPを節約出来るのだ。
地球で言うと電化製品も魔道具で多く製品化されており、
少ないMPの有効的な活用手段として、魔道具が重宝されている。
あまりにも疑問が多くなり、
エクスは禁断の方法で知識を得る事を決断する。
その日の夜、、、、
家族が寝静まった真夜中、エクスはそっと起き上がった。
忍び足で向かったのは家の経営するアイテムショップの店内。
手にしたのは魔道具の作り方の書いた参考書だ。
アイテムショップの子供として絶対にやってはいけない商品の私的利用。
両親から絶対にしてはいけない事と言われていたのだ。
最悪バレたら小遣いで分割払いにしてもらい
買い取ろうとの浅い考えだ。
どうやら魔道具にはそれに合った属性の魔石が使われていて
まず長さや強さを決める呪文を唱える
すると魔法陣は魔石から魔力を使用し
呪文の内容に合った範囲の魔法を展開させる。
といった流れで作動するらしい。
強さと長さの指定魔法なので必要MPが1〜3程度で済むとのことだ。
その他色々な本を見てわかったが
魔石は魔力を作れるらしい。
魔力の消費が大きい魔道具は何個か魔石が入っていて
1個が魔力を放出してる間に他の魔石に魔力を作ってもらう。
それを交互に繰り返しているらしい。
あと、MPが0になった人は酸欠みたいにぶっ倒れ、死ぬ事もある。
魔石は全ての生物(人間含む)の脳内に有るらしい。
ベットに戻ったエクスは布団を頭まで被り
先程の読んだ本の事を考えていた。
普通に考えて魔道具は物凄い発明品で商品だ。と言う事。
魔石を持つのなら自分は前世とは全く違う宇宙人。と言う事。
大体解っていたが、現実はちょっと重かったようだ。
眉間にシワを作って伏し目がちに大きなため息をつく。
・・・・・
しばらくして少し引っかかった事を思い出した。
魔石は魔力を作れると本に書いてあった事と
ロイが血の中に魔力が流れてると言われてると言った事。
自分の中では大気成分には魔素が有ると思ってる。
そして魔石単体でも魔力が作れるのは事実として有る。
しかし魔力が無くなった魔石から、魔力があふれ出るのはおかしい。
魔力を放出して魔石が小さくなり、消滅するならまだしも
魔力が無くなるだけなら魔石は器と言う事で、
魔石は魔力の塊ではないと言える。
大気に有るから血液に魔素が有り、それが魔石に送られると考えれば
地球の記憶を持った自分にはシックリくるのだ。
大気中の魔素が有るなら
魔石の器が魔力を貯められる事にも納得がいくのだ。
この世界には物理学が無いのかもしれない。
物理は魔法を使うと結果が変わる事が有るから
有るとすれば魔法学なんだろうか。
・・・うむ
考察始めると少年エクスから魂Xに性格が変わるのは
前世で異世界な記憶の魂と
この世界の人間の器の記憶が混乱して
頭で処理出来てないための不具合なのだろうか。
書いていて思ってた以上に魔法具スゲーになってしまいました。
人の為に人を思って造られた物なんだな〜って感じです。
今回も見て頂きありがとうございます。また見に来てください。




