ep62 ダンジョン探索③
デスカマドを倒したエクス達。
スカイとルードは戦意を消失してしまう。
「助かったのか・・・。」
ルードは完全に力が抜け座り込んだ。
「そう、みたい。」
スカイもその場に座り込む。
騎士団長は2人を戦わせ、守り、助言をし、
危険を感じたら瞬殺するエクスとシロガネに畏怖の念を抱いていた。
そして戦闘中何よりも魔素濃度が高かったエクスに疑惑を抱く。
「エクス殿、人、、なのですか?」
「・・ええ。そうですよ。」
騎士団長はそれ以上何も聞くことは出来なかった。
山のような質問が頭をよぎるが、その言葉を信じるしかないのだと
その先を聞いては後戻り出来なくなると感じたからだ。
人外と言えるその素早さ等がエクスに集まる魔素によるものならば、
良識有るエクス以外が持つ可能性を失くしてしまわないといけない。
そう思うのであった。
スカイとルードはエクスが常識外れな事に慣れてしまい
疑問を持つ事はなかった。
魔素濃度を測定していた騎士団長だけが、
その異常さ、危機感を抱いたのであった。
「ナーオ!」
小さくなったシロガネが訴える。
「シロガネが早く次に行こうってさ。」
エクスの言葉に顔を見合わせるスカイとルード。
「き、今日はここ迄にしない?」
「そ、そうだな。力が入らないや。」
怖気づく2人。
シロガネはスカイの前まで走り、垂直ジャンプをする。
ピシピシッ!
両頬を白虎パンチが襲う。
「あふぅ。」
ちょっと嬉しいスカイ。
「シロガネ!ルードにもお見舞してやれ!」
「ニャ〜!」
ピシピシッ!
「おふぅ。」
恍惚の表情で崩れ落ちるルード。
「この状態で戦う事が戦闘の経験になるんだからね!
休んでる暇はないよ!」
エクスの言葉に2人は渋々腰を上げる。
「さぁ!いくよ!」
やっと先に進められる事にテンションが上がるエクスとシロガネであった。
6階層に進み、3人に状況を伝えるエクス。
「どうやらゴブリンやオークとかの人型の魔物が多そうだね。
ダンジョンだからか、魔獣とは違う個体みたいだ。
油断しないように行こう。」
「虫系で無いのなら私も参加していいかな?」
騎士団長はエクスにたずねた。
「そうですね。騎士団長と同じパーティーを組めるのは
スカイとルードにとっても勉強になるでしょう。
なら指示役を兼ねながらシロガネも入れてやってみて下さい。」
「了解した。」
エクスはオートマッピングで位置を確認しながら索敵する。
「この先ゴブリンナイト3、その後方にゴブリンメイジ2」
「了解した!
各員メイジを先に討伐。
私はナイトを引き付ける。いくぞ!」
騎士団長は先頭のナイトに斬りかかる。
釣られたナイト3匹
メイジの前が開けスカイとルードは各々メイジを魔法で倒す。
シロガネはタイミングを見てナイトの後に回り込み
団長と剣を合わせるナイトを倒し、
ニヤリと笑う団長は残りの2体を叩き切った。
「エ、エクス殿!シロガネ君は本当に猫なのかね?
魔法を使い、大きくもなれ、効率的な戦いを熟知した行動。
我が騎士団に是非とも欲しい逸材だ!」
「駄目ですよ。僕の従魔で心友ですから。
渡しませんからね。」
「ニャ!」
「しかもエクス殿の細かな索敵は戦闘をかなり有利に運べる。
是非騎士団に入ってもらいたい!
初めての階層で索敵のみでメイジの存在と数、位置をを言い当てるとは
団員には出来ない索敵だ!」
「遠慮しときます。
まぁ研究所として索敵の魔道具を見直しましょう。」
「ぬぅ・・仕方ないか。
しかし何時でも歓迎するからな。」
「アハハ。心に留めておきますね。
あと、シロガネか、私はレディだと言ってます。」
「これは失礼した。許して下さいシロガネ譲」
「ニャ!」
その後、エクス達は各階層を進み10階層へと進んで行く。
殆どの魔物は徒党を組み魔法を使う個体が存在した。
指揮官や将軍クラスが増え、
シロガネが居ないと戦闘が成り立たなくなっていた。
3人は疲労の色が隠せずにいる。
「ここ迄、かな?」
エクスは呟いた。
「これ以上は死人が出てもおかしくない。
引き上げた方が良いだろうな。」
騎士団長は悔しそうな顔をした。
「じゃぁここからは僕とシロガネで行きますよ。
ボスを倒せば直接出られるでしょうから。
皆さんは付いてきて下さい。」
「幾らエクス殿でも危険です!」
「そうだよ!ジェネラルとかヤバすぎだから!」
「危ないよ!エクス!引き返そう?」
困った顔で考えるエクス。
「ここから歩いて戻る方が体力的にも辛いよ。
僕とシロガネなら大丈夫だから
先に進むよ!」
あっけらかんと話すエクスに促され
先へ進む事に了承する3人。
「この先にオークジェネラル達が居るからね。」
「ジェネラル達?!何体かジェネラルが居るのか?!」
「オークジェネラル4体オークメイジジェネラル3体ですよ。」
「無理だ!騎士団を2個小隊でも全滅するぞ!」
ニコリと笑うエクス。
「もうそこに居ますよ。」
少し開けた場所にジェネラル達が浮かび上がる。
その威圧感に硬直する3人。
「じゃぁシロガネ。狩りの時間だよ」
「ニャ〜。」
メイジジェネラルが魔法を唱え始めた直後
その懐に飛び込んだエクスは袈裟斬りで1体を両断
シロガネがもう1体のメイジジェネラルを倒す間に
最後のメイジジェネラルの頭部をアイスバレットで貫通、即死させる。
回り込まれたジェネラルが振り向くさなか
返し刀で1体を両断。
その間にシロガネもレイブレードでジェネラルの首を落とす。
その早さについてこれない残り2体のジェネラルが半歩下がり始めた瞬間
エクスとシロガネはすれ違い様に胴体を両断した。
エクス達の後ろで崩れるジェネラル達。
その巨体が倒れ、地面に接触する直前に霧散し、塵に帰った。
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