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魂Xの理  作者: to-er
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ep48 極小のイメージ

エクスは魔素理論の証明のためにスカイやルードに教えるが、、、





あれから1年の月日が流れた。


未だスカイとルードは膨大な魔力を使わないと魔法が発動出来ていなかった。

エクスにとっては当たり前に感じている素粒子の概念が理解出来ない為であった。


素粒子の存在を意識出来なければ魔素との魔力循環など出来ないのである。

無理もない。

5歳の子供に見たこともない極小な存在を

理解させる事は難しい。

エクスは教育する事から始め、

その教育期間が1年必要だったのだ。


エクスはまず自分の能力を底上げした。

生産魔法とも言われる錬金魔法を素粒子レベルから創り上げた。

クリアなガラスを作り、レンズを作る。

虫眼鏡を作りスカイ達にその世界を見せた。

更に顕微鏡を作り、細胞レベルの世界を見せる。

流石に電子顕微鏡までは出来ないが、

極小な存在が集まり物質が構成されている事を認識させた。


そこまで理解出来たスカイとルードに魔法を発動してもらうと、

魔力消費量はまだ多いが、魔力消費を下げる事が出来たのだった。


「凄いよ!魔力をほとんど使わずに魔法が使えた!」


エクスの倍以上の魔力使用量ではあったが、

当初の10分の1ほどの魔力量で魔法が使えた事に

スカイは目を輝かせている。


「あぁ!この1年不安だったけど

ようやく僕達にもエクスの言ってる事が分かり始めてきたな。」


ルードも得意そうな顔でエクスを見つめた。


「え?二人とも何を言ってるの?

まだ体内の魔力を効率的に使えるようになっただけだよ。

ここからが本番だからね。」



「「え〜!」」



「魔素の存在を証明する事と、

全ての人が魔素で魔法が使えるかの検証なんだから。」


「じゃぁ僕達が魔素を使えない事もあるのか?」


「使えるよ?」


「?!なんで断定出来るの?」


「だって二人とも魔力消費量減ったじゃない。

体内か体外の違いだけだもん。

僕も初めは出来なくて魔法で強制的にやってたぐらいだからね。」


「どうやったの?」


「えっとね、魔法で自分を中心に球体の仮想範囲を設定して、

その中にある魔素を一つの集合体の『疑似魔石』としてイメージしたの。

それと魔力循環する事で、空間の魔素を使う事が出来たんだ。」


「何か想像出来ないな。」


「だよね。だからどこまで出来るか分からない。

2人の想像力次第になると思うよ。

でも絶対出来るから。ここからが本番だから頑張ろうね。」


スカイとルードは大きなため息をついたのであった。





そんなある日の事。


慌ただしく寮母さんがエクスの部屋をノックする。


「エクス君、王宮から使いの人が来てるわよ。」


王への報告は毎月使いの者が来るので、

進捗状況を伝えるだけであった。


(いつもの状況報告か?何か早いな?)

「は〜い。直ぐに行きます。」


食堂へ行くといつもの人がそこに居た。


「こんにちは。いつもの状況確認ですか?何かいつもより早い気がしますが。」


「こんにちはエクス君。

今日はエクス君を迎えに来たんだよ。」


「へ?迎えにですか?」


「ああ、王様がエクス君を連れて来いと言われてね、急遽迎えに来たんだよ。

公式な事は一切無いからそのまま行こうか。」


「ええ?あ、はい。分かりました。」


「シロガネ君も一緒にね。」


ウインクされたが、男のを見ても嫌さが増すだけである。



出迎えの馬車に乗り王宮へと入る。

個室に通され扉を開けると、そこには王が座っていた。


「グレスフィン国王様。お久しぶりに御座います。」


頭を下げるエクス。


「やっと来おったか。

呼ばないとおぬしは顔も出さんな。

面を上げろ。」


恐る恐る頭を上げると、こちらに向かって両手を差し出すグレスフィン王。

(え?平民の僕とハグするの?)


一瞬戸惑うエクスに


「シロガネ〜こっちにおいで〜。」


王の目線はエクスの頭に顔を乗せたシロガネに向かっていたのだった。


(危な!僕も両手を出しそうになっちゃった。)

「シロガネ。王様が呼んでるよ。」


「ナーォ」


王宮には戦闘用として従魔契約をしている

イカつい従魔しかいない。

王は前回シロガネと戯れた事により、

()でたいと言う欲求が加速したのだろう。

もの凄いデレようだった。


「エクス。もっと王宮に来んか!

おぬしは報告の義務が有るのだぞ。」


「忙しい御立場の陛下の邪魔にならぬよう

連絡のみで御報告させていただきました」


「話す時間位作るわ。良いから顔を出せ。

シロガネも連れて来いよ。」


そちらがメインのようだ。



「して、その後は進んでおるか?」


「はい。ようやっと魔力使用量が少なくなりました。

今は次の段階、魔素との魔力循環に入るところです。」


「あれから1年と少々。やはり難しい技術なのだな。」


「僕もここまで時間がかかるとは思いませんでした。

僕自身のスキルアップをして、極小の物を見る道具を作りまして、

小さい物の存在を認識してもらってやっと理解出来たみたいです。」


「ほう。小さき物がみえるのか?」


エクスは虫眼鏡を取り出した。


「こちらでお着物をご覧下さい。」


「おお!糸の編まれた様子まではっきり見えるぞ!」


「このように拡大すれば小さいものも見えるようになります。

では、こちらの顕微鏡でこちらをご覧下さい。」

エクスは置いてあった果物の皮を薄く切って顕微鏡にセットする。


「なっ!何だこれは!

一面の格子状になっていてその中に何か有るな。」


「それが細胞と言って、格子一つ一つが一つの細胞になります。

人の体も動物もそう言う細胞が集まって出来ているんです。

その細胞も原子の集合体で、その原子も素粒子の集合体です。

僕は素粒子の大きさでイメージして魔法を構築します。

スカイやルードは細胞位のイメージで魔法を構築してると思います。」


「なるほどな。しかしそれと魔素の関係が分からんな。」


「魔素は多分素粒子の一つとなりますが、

大気中の魔素と魔力循環する事で魔素の存在の証明になるので

スカイ達の細胞レベルのイメージで魔力循環出来るのか検証中

っと言うところなんですよ。」


「ふむ。現在の状況はやはり直接聞かないと分からんな。

使いの者の報告だとさっぱり分からん。」


「出来るだけ来るようにします。」


「月イチで来るようにな」


「は、、、はい。」



月一で王宮へ行かなくてはならなくなったエクスだが、

週一で呼ばれるよりマシか、、と考えていたのであった。





読んで頂きありがとうございます。

また来てもらえると嬉しいです。

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