表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魂Xの理  作者: to-er
12/67

ep11 5歳の祝福②

後編となります。

祝福に行ったエクスに起こるアクシデント。

エクスの運命は・・・




教会の人から細かい注意を聞いた後

エクスは一人で広場に入る




当然男は5歳しかいない。

さすが王都なだけあって、数えきれないほどの人数だ。


近くの子供の話を聞いてると色々な事がわかった。


貧しい家に産まれた子供達は広場に入れずに

祝福だけでも貰うために教会に来ているらしい。


孤児で産まれ月が解らない子やスラムに住む子供は

毎月祝福の日に鐘の音を聞き、後日教会のステータス鏡を使って

ステータスと誕生月の確認をするみたいだ。

教会に孤児院はあるが、全ての孤児が入れるはずもなく、スラム育ちが多い。

ある程度離れていても祝福は授かるらしいが、

そうゆう子供達も少しでも良い祝福を授かりたいと教会の周りに集まってくる。

そんな全ての七五三勢が集まる1月はかなりの子供が集まるとゆう事らしい。


広場に入らなくても、感謝の祈りをしなくてもいい。

実際は鐘の音と共に祝福を授かる事が出来るのであって、

感謝の祈りは本当に感謝するだけの祈りなのだ。

何処の世界も神様は公平である。


公平なはずなのに祝福が貰えない人がいるワケだが、

思うにステータス鏡に無いステータスが上がっているのだと思われる。

HP.MP.腕力.脚力の4つと言うのはステータスとして足りず、

その他の身体能力を否定しているようなものだからだ。


3歳の女の子は広場の外周に近い所にいて親の目の届く範囲に集まり、

7歳の女の子は一度祝福を受けてる事もあり、男の子に譲るように端によっていた。



神父が合図をだすと皆おしゃべりを止める。

(こうべ)()れ、胸の前で手を組む。

見た目はキリスト教の御祈りのようなスタイルだ。

個人的には手を合わせる方がしっくりくるのだが、しきたりに従おう。


神父は感謝の祈りを(ささ)げる。

それを区切り毎に反復していく。

この広場には結界が張られているのか、神社の神殿のような(おごそ)かな空気を感じる。


そして最後に神父は締めの言葉を発した。


「我が主ミズタキリキ様に感謝を

そしてこの子等に明日を生き抜く祝福を」


その言葉に前回アルフの祝福の時にうっすら感じた事が頭をよぎる。


直後、鐘の音が街中に響き渡ると同時に

前回のような脳に電気が流れるのを感じる。


その後とてつもない頭痛がエクスを襲う。




「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」




短く濁った声を上げ、膝から崩れ落ち、



意識を失った。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





・・・・ス


・・・・クス!


「エクス!!!」


マリーの泣き叫ぶ声でエクスは目を覚ました。


「こ・・・ここ・・は?」


「!!エクス!エクス!ああ、良かった!エクス!」

エクスの手を強く握るマリーの顔は涙でグチャグチャになっていた


「気付いたかエクス、良かった・・・

祝福の時にお前は、急に叫んで倒れたんだぞ」

目を真っ赤にしたロイは泣きじゃくるマリーの両肩を支えながら

父親として気を保ちこらえていた。


「ここは教会の中だ。心配した神父様が部屋を貸してくれたんだ。」


「きょう・・・かい・・・」


「ああそうだ・・・エクス何処か痛い所は無いか?

気持ち悪かったりしないか?」


「う・・ん・・・大丈夫・・・かな?」


「何があったんだ?覚えているか?」


「神父・様の・・言葉が気に・なって・・・鐘が・・鳴って・・

頭の・・中が・・ビリってして・・・頭が・割れるみたいに・・痛くなって・・」



「・・・あと・・・分かんないや・・・」


「そうか。わかった。とりあえず目を閉じて、

眠むれるようなら一度寝なさい」


「ん・・・」

エクスはそのままスッと深い眠りに落ちていった。




部屋で一部始終を聞いていた神父にロイが問いかけた。

「祝福の時にこんな事って今までに有ったんでしょうか」

「いいえ・・神からの祝福をいただける場ですから今まで一度も・・・」

「そう、ですよね。」

エクスの言葉を聞いた時から神父は少し険しい顔をしていた。

「あの・・・神父様・・何か思うところが御座いましたら

話して頂けると有り難いのですが・・・」


神父は強ばる目を閉じ大きく息を吸い、そっと目を開いて大きく息を吐きだした。



「もしも・・もしもの話ですがエクス君が祝福されていなかった場合

神の声とも言われる鐘の音を聞いてこのような事になったわけですから、

祝福の場に現れた敵を神が倒した。と考えるのが普通だと思われます。」

「?!!エ・・エクスはどうなるのでしょう」

大事(おおごと)になってましたし、内容が内容ですので

いずれ国王様や大司教様の耳に入るでしょう。

そうなると最悪死刑もあるかと・・・」


「ちょっと待って!なんでエクスが殺・・・・」

ロイがマリーの口を塞ぐ。


「マリー、エクスが起きる。それに祝福を(もら)ってるかもしれないだろう?」


エクスをチラッと見ると、全身の力が抜け座り込むマリー


「何でエクスが・・・何で・・・・何で・・・・・」



力無く、か細い声で繰り返し(つぶや)くのであった。





実は当初書こうしていたストーリーが有ったのですが、

自動書記ばりに書いていたらこの内容になってしまいました。

しかも困った事にこっちのストーリーの方が面白くなってしまった。

根本的に内容の見直ししないといけない。

投稿間隔は延びそうです。


今回も読んで頂きありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ