エピローグ
一晩悩んで結局そのまま投稿することにしました。
マリンのその後
マリンの周りが大きく変化していった。
まず、一度諦めたとはいえ、ずっと王女からの求婚は続き、王女を妾にするわけにもいかず、困り果てるマリンの姿があり、そんなマリンと王女の様子を年上の余裕か微笑ましく眺めるエスカがいた。
「エスカ、俺が浮気するとか思わないのか?」
「浮気するの?」
「しないけど。」
「じゃあ、いいじゃないの。」
「いつも嫉妬するのは俺ばっかりでなんだか不公平だ。」
「うふふ、じゃあ、浮気しないようにしっかりと私のこと幸せにしてね。」
そういって、エスカに口づけをされると、何も言えなくなってしまうマリンだった。年上の妻とはいえ、主導権を完全に握られている。
マリンの息子
「お父さん。なんでボクたちは街の子たちと遊んじゃダメなの?」
「それはね。身分というものがあるからだよ。フェイが大きくなって立派になった時身分制度を廃止したいと思ったら自分で動きなさい。」
マリンも嫌っていた身分制度だが、人の心までは動かせない英雄の力では根強く残る身分制度を完全になくすことはできないでいる。しかし、王女がマリンのことを結局あきらめきれずに、マリンの妻となり降嫁したことで、直系の王族がいなくなることが決定したこともあり、王とマリンは次の王を貴族間の選挙で選ぶ半民主主義制度を取り入れた。
これでにより、貴族のトップであった王族が消え、貴族社会が変化することは確実なのだが、これには大きな理由がある。それは、英雄と呼ばれたマリンの武力と交渉の成果が関係する。今まで、大陸内は国が多数存在し、多数の民族が存在してきたが、英雄の物語のころ、人類はひとつだったと主張してまわったことにより、念願の統一がなされたのだ。
そしてこの大陸にピースという巨大かつ貴族中心とはいえ、民主主義を進めていく国家が誕生した。
マリンの父親
「マリン、お前も英雄として立派になったな。」
「お久しぶりです父上。ありがとうございます。」
今日は久し振りにマリンの父アーズが王宮に訪ねてきた。公爵家を長男に押しつけて母と一緒に楽隠居していたはずである。
「ところでな、ちと大切な話があるから、エスカと王女ミラ様を読んでもらえるか?」
アーズの言葉に従い、マリンは二人の妻であるエスカとミラを呼んだ。
「お久しぶりです王女様。」
「私は王位を蹴り降嫁したものです。もう私は王女ではありません。」
「では、英雄マリンの血筋を守る守護となっていただきたい。というか、王もそれならばと許可いただいたのだ。」
「どういう意味ですか?」
「つまり、マリンの死後マリンの息子たちを守っていただきたいのだ。」
「それはもちろん。結局愛してくださらなかったとはいえ、惚れた男の息子ですもの。大切に御育ていたします。しかし、マリン様がお亡くなりになることなんてあるのでしょうか?」
「ありません。だが、人は不老不死を恐れる。そのため表の世界では死んでもらうことになる。もちろんエスカ殿には一緒に死んだフリをしていただき、マリンと共に来ていただくことになる。エスカ殿も死ねぬ体故な。」
「あの、義父様のおっしゃっている意味がわかりかねるのですが・・・」
エスカの疑問も当然だろう。アーズはいきなり二人が死ねない体だから死んだフリをして隠遁しろと言っているのだ。
「父上、一番の疑問を聞いてもよろしいでしょうか?」
「ああ、だが、正しいとしか言いようがないが。」
「あの、母上は・・・」
「それなのだが、お前の母もまさか力を受け継いだ息子が生まれるとは思っておらず、しぶしぶながら隠居してくれることを承諾してくれた。一万年も口説いてやっと手に入れた愛だからな。せいぜい邪魔をするなよ。」
「どうりで、公爵家であるのに他の貴族との待遇がおかしいと思いましたよ。では、王家がサーツンの血筋を継いでいるというのは?」
「お前の兄と同じだ。まぁ、お前が生まれたことにより、一緒に隠遁してくれることになったので、今後血筋が増えることはないだろうがな。」
もうおわかりかと思うが、アーズとは仮の名で、このマリンの父公爵こそが、英雄サーツンだったのである。貴族の娘に恋したサーツンは一万年の時をかけて口説き、何度か接触をもってはフラれることを繰り返すうちに、マリンのような特殊な自分の力を継いだ息子を得てしまい。隠すことが不可能になってきたことにより、母・父・息子とその嫁の四人で隠遁してしまおうと考えたのである。
「しかし、死ぬことがないなんて、エスカまで。」
「仕方がない。愛する女を死なせたくないと願ってしまったが最後、自分の命が尽きてほしくないと願ったが最後なのだから、まぁ親子仲良く片田舎にでも引っ越して仲良くしようじゃないか。」
そう言って笑っている父に、頭痛を覚えるマリンだった。
「あの・・・私は結局フラれた?」
「王女様。年齢の割にお若いですよね。きっとエスカ殿と出会う前に出会っておられたら王女様も愛されていたことでしょう。」
サーツンもマリンと同じ結論に達していたらしく、口が上手く、王女はこのあとマリンとエスカが公爵家に遊びに行っている時に火事が起きて、死んでしまったことになった後も、マリンの子供たちを大切に育てたそうな。
「いやぁ。今更英雄サーツンが生き返るなんて面倒にならずに大陸が統一されてたすかったぜ。」
「義父様。マリンは未だに根に持ってるんですから、その話はしないでください。」
「確かにな。唯一俺を殺せるのが自分の息子と息子嫁だなんて洒落にならんな。」
そう言いながらもサーツンは笑っていた。
「隠居したとたん本性を出すんだから。私は貴族らしいあなたを受け入れてあなたの愛を受け入れることにしたのよ?」
マリンの母としては若すぎる容姿の女性がそこにはたっていた。サーツンも同様にマリンと同じくらいの年齢に見える。年を取らずに、街にいると目立つため、魔法の力で年老いていく様に見せていたらしい。
「母上も父上もこれ以上混乱を招くようなことはしないでくださいね。」
「いつも側にいられるのだ。そんな失敗はしないさ。」
サーツンはそう言っているが、二人は一万年という長い年月を共にしており、事実マリンのような力を持った息子をもうけてしまっているので信憑性がない。
「なに、魔法の力があれば、息子を願わなければ問題ないさ。」
「そうね。まさか息子を理由にプロポーズされるなんて思わなくて失敗したわ。」
かなり強引に口説いたことになるのだろうが、幸せそうに笑う二人の様子に、マリンもまんざらではなかったのではないかと考える。
「私たちも気をつけなきゃいけないわね。」
「そうだな。ボクの子孫は実際大陸中に広がってしまうのだから、今のままとも限らないし、遠くから見守ることにしよう。」
四人は、幸せな時を過ごし、大陸の文化が進み、もう自分たちの助けが必要ないと分かった四人は、魔法の力で別の星へと移住していった。
マリンたちは宇宙を旅し、生命の存在する星を見つけては、時には助け、時には見守りながら過ごし、いつしか神や鬼人と呼ばれるようになった。
「洋司!!元気にしてる?」
「マ!!マリン様!!」
「この星に来るのは久し振りだな。」
「鬼人の始祖であり、神と呼ばれる貴方様が何故私のような者のところへ?」
「え?再転の姫君を育ててるんでしょ?」
「何もかもお見通しなのですね。」
「まぁねぇ。鬼人の力も弱まってるみたいだし、少し再転の宝玉直していってあげようか?」
「ありがとうございます。エンマもマリン様が来られたと聞けば喜ぶでしょう。」
「エンマってまだ生きてたんだ。やっぱ俺の子孫は長生きだな。」
「マリン様は何年ほど生きておられるのでしょうか?」
「この星の寿命では数えられないかな。」
「精進いたします。」
「まぁ硬くなるなって、この星のことは鬼人たちに任せるから頑張るんだぞ。」
「はい。」
いかがでしたでしょうか?
魔法使いと手に入れられないものはこれで完結です。
もっと、背景などを書いたり、マリンについて書いても良かったのですが、あえての二話のみです。
思いっきりマリンとエスカのラブラブバカップル振りを堪能してください。
しかし、王女様は本当にかわいそうですね。
でも、これも一種の幸せでありハッピーエンドの形だとおもいました。
愛するものに巡り合いはしたものの、既に相手がいる時、無理やり奪うのではない。そんな王女様の考え方がハッピーエンドなんだと思います。
このあとマリンたちがどうなったのかは、神のみぞ知るです。
では、ブログにて登場人物紹介などを書きますね。
ここまで読んでくださってありがとうございます。




