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自称悪役聖女は今度こそ生き延びます!  作者: りおん
2章 マルクとシェリアの出会い編(むしろエドガーとの出会い)
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聖女も歩けば王子に当たる

「手加減しすぎたかしら?」



部屋に戻ったシェリアは、先ほどのことを思い出していた



「痛めつけてあげるって言ったのに、眠らせただけだったわ。

でも睡眠不足っぽかったから寝かせたくなってしまったのよねぇ...」



悪役向いてないわ、とため息をつく




「それに、聖女の力もまだ完璧とは程遠いわね」







マルクが勝利を確信していた要因の

"聖女の力を発動させるのに3年かかる"

というのは、この国が聖女を制御下に置くための嘘である




そもそも聖女の力とは、"使用者がイメージした通りの力を発揮する"という神にも等しき力であり

ゆえに必要なのは他者による訓練ではなく、個人的な想像力だ。




しかしそんな完璧にも見える聖女の力だが

実は肉体と力が馴染んでいないと十全な力を発揮することはできない。


逆に言えば、完璧に力の馴染んだ聖女は世界を消し去ることも創造することも可能となるのだ





(こんな力、何に使ってほしかったんだろう。そもそも誰がこんな力を...)





考え込んでいたシェリアは、フルフルと頭を振った



「少し、気分転換に行こう」



答えの出ないものを考えても仕方ないと、軽く散歩をすることにした






先ほどの庭とは別の、大きな中庭に向かう



「あら、ここにも咲いているわ!」



シェリアはピンク色の小さな花を見つけ、嬉しそうに微笑む




「ここの庭師さんとは気が合いそうね」



今までの人生、基本的に人といたせいで庭の花をよく見たりする余裕はなかったのだ

何千年と住んでいた場所で新たな発見ができたシェリアは楽しそうにしている



こっちにも遊びに来るようにしようかしら、と歩き回っていると

後ろから不意に声をかけられた





「聖女様も散歩か?」




聞いたことのある声に、思わず体が震えた




(また接触してくるには早くない...!?少なくとも、今までは1ヶ月あけてたのに!!)



恐る恐る振り向くと、予想通り腹黒王子が立っていた




王子様スマイルで微動だにしないエドガー王子に、とりあえず何か言わなければと焦ったシェリアは口を開く




「ご、ご機嫌麗しゅう...」




残念ながら、この一瞬では悪役聖女になりきることはできなかった

エドガー再登場です。

1回登場したキャラは毎編入れていきたいなと思ってます


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