表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩聖タゴールとわたし

作者: 牝牡蠣

翻訳者さんの許容なのか、青空文庫に


(https://www.aozora.gr.jp/index_pages/person1075.html)


ありました。太陽のように優しい心洗われる詩なので、

よかったら読んでみてね

詩聖タゴールの詩は

民草に太陽のように燦々とそそぐが

わたしはそれに焼き殺されてしまう

なぜわたしは焼き殺されたか?


詩聖タゴールの慈悲や愛や優しさという強さに

そんなものは幻想だと嘲笑しているわたしは

気づかぬうちに焼き殺されていたのだ

なぜわたしは幻想だと嘲笑したか?


詩聖タゴールの言葉を知らなかったわたしは

自らの無知から世界を偏見し

勝手に耄碌し世はこんなものだ幻想だと決めつけ嘲笑したのだ

なぜわたしは自らの無知から世界を偏見したか?


詩聖タゴールの見聞から体得した生きる意志を

わたしは半端に書を齧り知った気になり

優越心を肥大化させ自らの無知にかかわらず世界を偏見したのだ

なぜわたしは半端に書を齧り知った気になったか?


詩聖タゴールは人々にまなざしを送り続けていた

わたしは世に関われる人間はもういないと

半端に書を齧り知った気になったのだ

なぜわたしは世に関われる人間はもういないと思ったのか?


詩聖タゴールは情熱的にそして怜悧に言葉を紡いだ

わたしは自らの心に深く向き合い言葉を紡がず

世に関われる人間はもういないと言ったのだ

なぜわたしは自らの心に深く向き合い言葉を紡がないのか?


ああ、詩聖タゴール、わたしに教えて下さい

わたしにはこれがわからないのです

こんなものは生きる上で気にとめやもとするうちに

わたしはこうなったのです

わたしはこの憂鬱がわたしのものか世界のものかわからなくなり

透明な鎖に巻かれ透明な血を流し流行歌で痛みや苦しみを紛らせているのです

ただ一言助けてと言えばいいのでしょうか、誰に?

自らの心に深く向き合い言葉を紡がないわたしが!

世に関われる人間はもういないわたしが!

半端に書を齧り知った気になったわたしが!

自らの無知から世界を偏見したわたしが!

幻想だと嘲笑したわたしが!

詩聖タゴールの詩によって焼き殺されたわたしが!

………

わたしは焼け残った灰の中から再生することができるでしょうか

わたしは再び生きるでしょうか

それとも灰のままなのでしょうか

教えて下さい………

わたしよ………わたしよ………

言葉を………紡いで下さい………。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ