白虎の武闘家(6)
闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。
これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の新たな物語。
そうこうしている間に、デスマッチはクライマックスを迎えようとしていた。
「よく頑張ったけど、ここまでだな。これで終わりにしてやるぜ!」
「ふ、ふざけんなー!」
突進しながらそう吠える勇に向かって、白虎は笑みを浮かべ、
「白虎流護皇死神拳奥義。白虎猛撃拳!」
と、言って、カポエイラのような足払いと連続蹴りをしたあと、拳で何度も殴り、怯んだ勇の顔面に掌打をして、彼の頭を木っ端微塵に弾け飛ばした。
白虎は勇の死を確認すると、戦意喪失した安藤に近付き、手刀で彼の首をはねた。
「これにて終了っと。そうっすよね? 先輩達」
白虎は2人に確認をとろうとしたが、2人共キスに夢中で全く下のことに気付いていなかった。
お取り込み中と思った白虎は、この仲睦まじい光景を写真に収めたかったが、カメラや携帯電話を持参しておらず、仕方なく手でカメラを作って、自身の脳裏に記録した。
それから1時間後。家に帰ってきた大牙は、昔からの知り合いで同居人の大学生・京口透美の帰りを待ち、彼女のために遅めの夕食を作り、一緒に食べた。
いつもの自分を装う彼だったが、内心すごく喜んでいた。憧れの死獣神に入れた記念すべき日になったのだから。
かくして、入会テストをクリアした大牙は、新たな仲間・白虎として青龍達の正式な仲間となった。
武闘家たる彼にとって、今回の件は始まりでしかなく、彼は今後、どこまでも追求していくだろう。殺しの拳法を…………
お調子者で底抜けに明るい後輩・白虎が加入しました。
彼の拳のみの戦法は場所を選ばず戦えるため、重宝されるでしょうし、パワーも申し分ない。
間違いなく即戦力クラスの逸材となるでしょう。






