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想いの念(5)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の新たな物語。

 それから1週間後の平成17年10月16日。


「えぇから。さっさと行ってこんかい! ドアホ龍ー!」


「は、はい! 只今!」

 いつもの日常に戻ってきた龍は、今日も今日とて、家に遊びにきたはずの雲雀にパシらされていた。

 あの一件のあと、大牙は龍に非礼を詫び、彼の強さと優しさに対し、更に憧れを抱くようになった。さしずめ、雨降って地固まるというやつである。


 そんな万事解決した龍が慌てて玄関を出ると、引っ越し業者が出入りしていた彼の住むマンションの隣りの部屋から、1人の女性が出てきた。


「あ、はじめまして。今日から隣りに越して来た者です。良ければ、こちらをどうぞ」

 女性はそう言うと、ある物を手渡した。

 普通なら引っ越し蕎麦だろうが、彼女が手渡したのはあの時のお守り。それを見た龍は、その意味を理解し、微笑む。


「はじめまして、ではないですよね? 神楽さん。また会いましたね」


「ふふっ。やっぱり、覚えてましたか」

 そう、隣りに引っ越してきたのは神楽だった。2人のこのやりとりを不思議に思うかもしれないが、これにはちゃんと理由がある。


 村人と黄泉が死んだ次の日。神楽はテレパス星人の秘密を外部に漏らさないため、この件に関する龍と大牙の記憶を抹消しようとした。

 当然2人は反対し、話が平行線になってしまった神楽と龍達はある約束を交わした。

 それは記憶処置を一応して、仮に万が一覚えていても、絶対に他言しないというものである。これを破った場合は、自分に残った念をフルに使って、龍と大牙に制裁を受けてもらうことになっており、覚えているかどうかを確かめるためのアイテムが、あのお守りだったのである。


 そして彼女は、誰もいなくなった英理村を捨てて移住し、ついでに約束のことを確認するために、ここに引っ越してきたのだ。


「もちろんです。約束、ですからね」

 そう言いながら、龍はお守りを受け取り、彼女に別れを告げて買い物に出かけた。

 誠実に答え、元気に外出する龍の姿を見た神楽は、彼に依頼してよかったとほっとし、新居に入っていく。



 その後、彼女がどんな人生を送ったかは定かではないが、少なくとも、昔よりは前向きに幸せに生きていっただろう。そうでないと、彼女のために死んでいった菊代達に顔向けなどできないだろうから。

 500年間不老不死だった女性・神楽の平凡な未来。それが明るく平穏なものになることを、龍はお守りを握り締めて、心から願い続けた………………

 神楽はご近所さんになりましたが、レギュラーメンバーではないため、基本的に今後登場することはありません。悪しからず。

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