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死獣神~肉の書~  作者: 天馬光
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白虎の武闘家(1)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋と仲間達の新たな物語。

 6月某日。ミナミでチンピラがあまりにもしつこく、女性に絡んでくることに腹を立てた1人の少年が、その男の腹部を殴った。

 たった1発。それだけしか殴ってなかったのに、チンピラは泡を噴き2度と起きあがることはなかった。

 大勢の野次馬に囲まれる中、少年は己のやったことに後悔して呆然とし、そのまま警察に連行されていった。

 だがこの時、少年は今まで感じたこと充足感と自分の居場所をみつけた気がした。



 それから時が流れた平成17年8月31日午前7時。龍がいつものように朝食を食べながらニュースを見ていると、その事件について評論家達が討論していた。

 内容は傷害致死で逮捕された例の少年が、正当防衛で不起訴になったことについてであった。


 龍はトーストをかじりながら、


「人を殴って肝臓破裂って、どんだけバカ力なんだ……けど良かった。うちの学校の生徒とかじゃなくて。いたら怖くて歩けないよ」

 と、他人事のように呟いた。自分だって裏社会にその名を轟かせる殺し屋集団・死獣神のエースなのに。



 それから1時間半後の午前8時半。のん気にダラダラ朝食を食べていた龍は、気付いたら遅刻ギリギリの時間になっていたことに気付き、全力ダッシュで登校した。


「はぁ、はぁ、はぁ……セ、セーフ……」

 校門近くで息を切らしながらそう言ってると、雲雀が近寄り、挨拶をした。


「珍しいやん。あんたがギリギリやなんて」


「ま、まぁね」

 そんな会話をしていると、先程駆け抜けた校門の方から、


「はぁ!? ふざけんな!」

 という怒鳴り声が聞こえてきた。


 どうやら龍のあとに校門をくぐり、ギリギリアウトになったクラスメートが抗議しているらしい。

 先生と言い争いになり、延々と押し問答が繰り返された生徒は、


「だから言ってんだろうが。いいかげんにしろよ、このクソ教師!」

 と、怒りを露わにして生徒指導の先生に殴りかかった。

 新シリーズスタートしました。

 新たな仲間や敵が今作から登場し、よりバラエティー豊かになると思いますので、ご期待下さい。

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