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俺はインベントリーから土ブロックを取り出すと、石炭の岩礁につなげていってちょっとした人口島を作った。
俺がどこからともなく土を取り出して岩礁に敷き詰めている所を見て、彩香先生は目を真ん丸にして驚いている。
「カエル男くん!君はどうしてそんな不思議なことができるの!?」
「俺はこの異世界に来て錬金術師になったんだよ、先生」
「錬金術師。Alchemist………」
「そうだ!彩香先生」
「何かしら?」
「岩礁って英語で何ていうのかな?」
「reefですよ。rock reefって言います。カエル男くん、あなたもっと英語の勉強しないとダメですよ」
(うるせぇなあ!)
「それじゃあ、これからこの地は『ロック リーフ』と名付けよう!」
「いえ、それってただ岩礁を英語で言い直しただけではないのかしら?」
「雰囲気だからいいんだよ!」
俺は浅瀬に砂ブロックを一つ置いて、その上に乗った。
「な、何をなさるの?」
「目印になる塔を建てるのさ。目立つように白い砂の塔を建てるよ」
俺はトントントンと砂ブロックを積み上げて塔を築いていった。
「危ないわよ、カエル男くん!おやめなさい!早く降りてくるのよ」
下で彩香先生が喚いていたが、俺は完全に無視をした。
塔の頂上にいつものように松明を立て、ついでにスマホ用の中継アンテナも設置した。
これで、この辺りならスマホで連絡を取り合えるだろう。
「キャホーイ!」
俺は水中目がけて飛び降りた。
「キャーッ!」
彩香先生が叫び声を上げたが、叫び声が終わる前に俺は着水していた。
「カ、カエル男くん。あなた、さっきから何をしているのですか?危険なことはお止めなさい!」
俺はいちいち説明するのも面倒だし、口を開くとまたアニパロのセリフを言ってしまってマヤに怒られそうなので黙っていた。
「CALL! 豆腐小屋!」
人口島「ロック リーフ」の上に俺は拠点となる小屋を建てた。
人口島は小屋がギリギリ載ってるだけの小さな島だったが、周囲に松明を一杯つけて、遠くからも目立つようにした。
「あわわわわわわわわわわ!!??」
小屋がいきなり現れて、彩香先生は言葉が出せないほど驚いていた。
彩香先生は俺が錬金術で小屋を建てるのを見て、ようやく自分たちが異世界に転移したという現実を認めたのだった。
俺たち3人は小屋の中に入って、コーヒーを飲みながら話し合った。
「まあ!………。あのトラックを運転していたのは関口先生だったのですか!?」
「彩香先生は、その……あいつと付き合っていたのかい?」
「とんでもありませんわ!!関口先生とは教員の会合で何度がご一緒になっただけです。それなのに、やたらと私にプレゼントを送ってきたり、デートに誘ってきたりして、私、本当に迷惑していましたの」
「やっぱり、あのハゲオヤジの思い込みだったんだな」
「おかげで、アタシたちはトラックにはねられ、異世界に転移しちゃったのよ」
「本当にごめんなさい!私のせいで、みなさんをこんな目に遭わせてしまって、どういってお詫びをしたらよいのやら」
「彩香先生は悪くないよ。謝らないでくれよ」
「そう言うわけにはいきませんわ!私、ここに落下した時に、何人もの生徒の叫び声を聞きました。みなさん、今頃、苦しんでいますわ。早く助けにいかなくては!」
「この小屋は明るくて目立つから、そのうち、勝手にやってくるんじゃないの」
「そんな悠長なことをおっしゃらないで、カエル男くん。早く私たちが助けに行かないと、みんな溺れてしまいますよ」
「先生!カエル男さんは優しい人だよ。友達を見捨てたりするわけないじゃん!ねー、そうでしょ!」
マヤと彩香先生は、再び二人して俺の方をジーと見つめた。
(俺、友達なんかいなかったんですけど……。まあ、みんな女の子みたいだし、助けてやったら全員俺の嫁にしてやればいいか。ゲロゲーロ!)
喉元まで出かけた本音は、そっと胸の奥にしまっておいた。
「もちろんさ!おれはこれからボートでこのあたりを捜索してくるよ」
「ありがとう!カエル男くん。私も一緒に行きますわ」
「彩香先生は、ここでゆっくりと休んでいなよ。マヤ、先生のこと、よろしく頼むよ」
「わかったわ!カエル男さん!」
「それじゃあ、行ってくるよ!」
「行ってらっしゃい!」
「気を付けて下さいね!」
俺は元気よく小屋を飛び出て、ボートに飛び乗った。
(俺、もう今日は疲れたから眠たいんだけどなあ……。ハーレム作るのっていいことばかりじゃねぇなあ)
もし、これから異世界に行ってハーレムを作ろうと思っている方がいたら、俺はもう一度、考え直すことをお勧めする。




