表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/8

7 熱烈なラブレター

リョウはきれいに体を洗って、湯船につかった後、今度はちゃんと、愛希に用意してもらった、きれいな服を着た。


テレビの部屋に戻ると、瞬がリョウを見て口を開く。

「で、服も着ないくらい慌ててた理由は?」

リョウは瞬の髪をグチャグチャにかき乱した後、風呂場の鏡にあった手紙を渡した。

手紙はツルツルしていて、防水加工がされてあった。

瞬が眉を曲げてリョウを見た。

「何だこれ・・・・・・、ラブレターなら有り余るほどあるけど」

リョウは瞬の言葉をスルーし、先ほどの出来事を端的に説明する。

「誰かが風呂に入ってきて、それを置いていった。顔は見てないけど、声が男だった」

愛希が顔を真っ青にして、目に涙を浮かべた。

瞬はリモコンでテレビをつけ、入力切り替えで、防犯カメラの映像を見た。

「何も映ってない・・・・・。リョウ、何かされたか?まあその体で欲情はしないと思うが・・・・・」

瞬は真剣な顔でリョウの方を向いた後、リョウの体を見て、鼻で笑った。

(ムカッ)

リョウは思いきり瞬の足を踏んづけて、「何もされてない」と頬を膨らませて言った。

瞬は安心したように笑い、棚からハサミを持ち出した。

瞬がきれいに手紙の封を切る。

すると、中から折りたたんだ紙と、メモリーカードが出てきた。

瞬が奇麗な指で折りたたんでいる紙を開く。

四人が顔をくっつける様に近づけ、紙に書いてあった文字を見た。

四人とも目を見開き、口をつぐんだ。


『はじめまして、リョウくん。僕は世界を救いたいであろうリョウ君に、とっておきの情報を教えるよ。メモリーカードにEndlessウイルスの研究所の場所が書いてあります。そこには、凶暴化した人間を治せるワクチンがあるよ!国や機関に教えたりしたら、僕が君と君の大事な人、全員を殺すからね♡子ども達だけで来てほしいな♪

 

瞬へ

もう僕が誰かわかっていると思うけど、僕は瞬に会いたいな。殺しあいになってもいいからさ、来てよ瞬。僕は待ってます。

お兄ちゃんより



最後に一つ、凶暴化した人は眠らずに脳をフルに動かすよ。早くしないと全員死んじゃうかも!タイムリミットは約二週間、みんながんばれ』



四人は顔を見合わせた。


瞬は冷たい目をしていて、愛希は目に浮かべていた涙が頬に流れていた。

ソウは戸惑いの表情を浮かべている。


リョウはというと、軽く笑いながら、「すっごく丸文字だね」とアホな回答をし、三人は笑顔のリョウにため息をついた。


静かな部屋で時計の刻む音が大きく聞こえた。タイムリミットはすでに始まっている。


今日は少なめ。テスト期間に入るので、少し休むかもしれません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ