表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Around Memory  作者: 菜野*
1/4

1.出会い

初投稿です!不定期更新です!


初めてなので、色々至らぬ点ばかりだと思いますが、どうぞよろしくお願いします。

ないように気を付けますが、誤字脱字や、おかしな点がありましたら、お教え下さい。

「はぁ……」


起きて早々、彼は憂鬱そうにため息をついた。


「またこの夢……一体なんなんだ。」


彼の名は神楽真也かぐらまなや

真也は最近、全く同じ夢を見続けている。

延々と続く花畑の中に一人佇んでいる。やがて、真也の前に人影が現れ、何かを言おう……とするところで真也は目覚めていた。


この夢のせいで、真也は寝不足だった。

気だるげに学校の準備を済ませ、家を出た。



中学校の授業を終え、放課後、真也は病院に向かっていた。

同じクラスの男子生徒の見舞いに選ばれてしまっていた。

この男子生徒は、入学式も出ず、ずっと入院していた。名前も珍しく、この学校では少し有名だった。


寿命ことぶきみことと書かれていることを確認し、真也は病室に入った。


「こんにちは。」


病人らしい青白い顔で命は微笑んだ。

が、真也をはっきりと見た瞬間、命はあり得ないといった表情で真也を見ていた。その表情は、嬉しさのあまり泣きそうになっているように、また、悲しみと疑問で激昂しているようにも見えた。

だが、真也は命のそんな表情に気付かなかった。


「こんにちは。寿命ってどう読むんだ?“じゅみょう”って書いてあるとしか言われてないんだ。」


「ああ、ことぶき みことっていうんだ。読みにくいでしょ。」


命は呆れぎみに言った。だが、命は不思議と安堵していた。


「わりぃ、国語はどうも苦手でな。」


「謝んないでよ。僕、慣れてるから。それに、初対面で読める人は少ないから。」


命はケラケラ笑った。本当によくあることなのだろう。真也は安心して、学校のことやお互いの事を話始めた。

だが、真也が自分の夢の事を話始めると、命の顔色が急変した。


「俺、最近同じ夢を見るんだよね。花畑に一人で立っててさ、目の前に人影が現れるんだけど、そいつが何かを言おうとすると目が覚めるんだ。」


「……それ、本当?」


命は俯いていて、表情は見えなかったが、聞くだけで分かるぐらい声が震えていた。真也は命の異変に気付き、口をつぐんだ。


「ブツブツ……」


「?…何か言ったか?」


命は何か呟いたが、声が小さくて真也には聞こえなかった。


「ああ、何でもないよ。…その夢、僕も見るよ。」


命も同じ夢を見ていることに、真也は興味が湧いた。

同じ中学校と言えど、初めて会った人物が自分と同じ夢を見るなんて、まるでアニメだ、と真也は思っていた。


「しかも、僕は君の夢の人影だと思うんだ。僕の前に人影が居て、話しかけようとすると消えてしまうんだ。…君だったんだね。」


命はまた悲しそうに笑った。

前書きにもありましたが、不定期更新です。

前の小説が終わっていないのに、別の小説を書き始めたり、長い間更新されないこともあると思います。ご了承下さい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ