1.出会い
初投稿です!不定期更新です!
初めてなので、色々至らぬ点ばかりだと思いますが、どうぞよろしくお願いします。
ないように気を付けますが、誤字脱字や、おかしな点がありましたら、お教え下さい。
「はぁ……」
起きて早々、彼は憂鬱そうにため息をついた。
「またこの夢……一体なんなんだ。」
彼の名は神楽真也
真也は最近、全く同じ夢を見続けている。
延々と続く花畑の中に一人佇んでいる。やがて、真也の前に人影が現れ、何かを言おう……とするところで真也は目覚めていた。
この夢のせいで、真也は寝不足だった。
気だるげに学校の準備を済ませ、家を出た。
中学校の授業を終え、放課後、真也は病院に向かっていた。
同じクラスの男子生徒の見舞いに選ばれてしまっていた。
この男子生徒は、入学式も出ず、ずっと入院していた。名前も珍しく、この学校では少し有名だった。
寿命と書かれていることを確認し、真也は病室に入った。
「こんにちは。」
病人らしい青白い顔で命は微笑んだ。
が、真也をはっきりと見た瞬間、命はあり得ないといった表情で真也を見ていた。その表情は、嬉しさのあまり泣きそうになっているように、また、悲しみと疑問で激昂しているようにも見えた。
だが、真也は命のそんな表情に気付かなかった。
「こんにちは。寿命ってどう読むんだ?“じゅみょう”って書いてあるとしか言われてないんだ。」
「ああ、ことぶき みことっていうんだ。読みにくいでしょ。」
命は呆れぎみに言った。だが、命は不思議と安堵していた。
「わりぃ、国語はどうも苦手でな。」
「謝んないでよ。僕、慣れてるから。それに、初対面で読める人は少ないから。」
命はケラケラ笑った。本当によくあることなのだろう。真也は安心して、学校のことやお互いの事を話始めた。
だが、真也が自分の夢の事を話始めると、命の顔色が急変した。
「俺、最近同じ夢を見るんだよね。花畑に一人で立っててさ、目の前に人影が現れるんだけど、そいつが何かを言おうとすると目が覚めるんだ。」
「……それ、本当?」
命は俯いていて、表情は見えなかったが、聞くだけで分かるぐらい声が震えていた。真也は命の異変に気付き、口をつぐんだ。
「ブツブツ……」
「?…何か言ったか?」
命は何か呟いたが、声が小さくて真也には聞こえなかった。
「ああ、何でもないよ。…その夢、僕も見るよ。」
命も同じ夢を見ていることに、真也は興味が湧いた。
同じ中学校と言えど、初めて会った人物が自分と同じ夢を見るなんて、まるでアニメだ、と真也は思っていた。
「しかも、僕は君の夢の人影だと思うんだ。僕の前に人影が居て、話しかけようとすると消えてしまうんだ。…君だったんだね。」
命はまた悲しそうに笑った。
前書きにもありましたが、不定期更新です。
前の小説が終わっていないのに、別の小説を書き始めたり、長い間更新されないこともあると思います。ご了承下さい。