第十四話 霊樹の異変
あらすじ
エルフの村に到着したネクロ一行。
突然現れた人族を警戒していたエルフ達も、何だかんだで彼らを受け入れていく。
そんなある日、ネクロ達は長老に連れられて霊樹に宿る精霊へ挨拶しに行く事となった。
いざ行かん、と歩き始めた彼らの前に現れた一つの影。
それはエルフの狩人であり霊樹の樹守でもあるノールシアルだった。
ネクロ達を霊樹の元へ行かせまいと立ちはだかるノール君。
しかし、威勢良く抜剣した途端に長老であるユルシアルに瞬殺されてしまった。
じっちゃんつえー(棒)
そしていざ、霊樹の元へ。
鬱蒼とした森の中を、長老の先導で歩く。
足場という足場がないように見えるのにもかかわらず、不思議と平地を歩いているような錯覚をしてしまう。
それも一重に長老の先導故か。
一見して道なき道でも、森に慣れ親しんだエルフだからこそ見える道というものがあるのかもしれない。
変なところに感心しつつ歩いていると、レイが不思議そうに首を傾げているのが気になった。
「どうしたんだレイ?何かあったのか?」
立ち止まって問いかけると、全員が止まってこちらを見た。
「いえ………特にどうしたという事はないんすけど………森に魔物がいないのが気になって。」
「魔物がいない?お前の索敵範囲内にか?」
「いや、まぁ遠くにはいるんすけどね。ここらにはどうやらいないようでして………珍しい事もあるもんだと。」
「ふぅん………ユル爺、ここらには魔物が寄り付かないようになってるのか?」
そう聞くがユル爺は髭を撫でながら首を傾げる。
「はて?そのような事はないはずじゃがのう。………少なくとも、以前ならばこれだけ歩けば幾度か魔物の襲撃を受けていたはずじゃて。」
「何か異変が起きているのかもしれませんね………精霊が現れなくなった事と、何か関係しているのでしょうか?」
セレスが困ったような顔をしてそう言った。
「わからないな………まぁ、考えても仕方ない事ではあるし、そこに関係性があるのなら、霊樹を見れば何かわかるかもしれないしな。先に進もう。もう少しで着くんだろ?」
「うむ、もうそろそろ見えてくるはずじゃ。」
そう言うと、ユル爺は再び先導を始めた。
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「おぉ………これが霊樹か。」
暫く歩いていた俺達の目の前には、拓けた土地に聳える大樹があった。
樹齢はどれほどになるのか………胴回りも高さも、俺の常識を遥かに越える巨大な樹だ。
森の中らは見えなかったが、空から見たならばきっと、他の木々から飛び出ているように見えるだろう。
セレスとサリス、レイもその巨大な霊樹に見とれているが、唯一ユル爺は別の意味で愕然としていた。
「な、何と………これは……これは一体どういう事じゃ………」
「ユル爺、どうした?何か変なのか?」
呆然と呟くユル爺が気になり、そう問いかけた。
「精霊様の力が失われておる………これでは単なる樹のようじゃ………」
俺達からしてみれば十分に圧倒されるのだが、ユル爺からすれば違うらしい。
「精霊がいない………か。何かあったのか?」
不審に思って神眼を発動した。
その結果、驚くべき事が判明した。
「おいおい嘘だろ………この樹、迷宮になってやがるぞ!」
「なに!!迷宮じゃと!?」
俺の言葉にユル爺が驚愕を示す。
「あぁ、間違いない。この迷宮の名は『精霊の嘆き』……まだできて数年ってところか。」
「精霊が現れなくなったという時期と被りますね。」
サリスが冷静にそう言った。
俺はその言葉に頷く。
「間違いないな。精霊が現れなくなったのには、霊樹の迷宮化が関係している。」
前回の更新から三日が経ちましたね!!
…………はい、冗談ですごめんなさい。
皆さんお久し振りでございます。
約四ヶ月振りの更新です。
次は何ヵ月かな………………。




