表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死霊の異世界カーニヴァル  作者: 豚骨ラーメン太郎
第一章  プロローグ
3/83

第三話  日常の終わり

その日、僕はいつも通りに登校をした。


寝坊もしなかったので、時間に余裕はある。


今日は遅刻せずに済みそうだ。


教室の扉を開けるとまだ半分も生徒は来ていなかった。


既に登校していた人は、こちらを見て驚いた顔をしている。


「おはよう、根黒君!!今日は早いんだね!」


「あぁ、春香。……おはよう。」


「寝坊しなかったんだね、偉い偉い!!」


そう言ってニコニコと笑顔を浮かべている。


赤瀬がまだ登校していないのが救いだった。


「昨日はゲームはしなかったの?」


「いや、してたけど、早めに切り上げたんだ。」


「うんうん、それが良いよ!」


そう、僕がいつも寝坊してしまう理由。


それはゲームだ。


昔からゲームが好きで、一人暮らしを始めてからは、ついつい夜遅くまでしてしまい、その結果寝坊してしまう、というのが最近の通例であった。


ちなみに僕が最も好きなゲームはDQ(ドルイドクエスト)と言って、ゾンビが蔓延るファンタジー世界で、ドルイドの主人公がゾンビを浄化していく、というものだ。


続編がいくつも出ている人気タイトルで、僕は昔から好きだった。


そうして話していると、他の生徒も登校してきた。


赤瀬は春香と話している僕を見て、機嫌が悪そうな顔をしていた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



HRが終わって担任教師が教室を出ていった。


一限の準備をして、ぼーっとしていると、次第に周りがざわつき始めているのに気がついた。


どうやら時間になっても教師が来ないようだ。


委員長が教師を呼びに行こうとした。しかし。


「あれ………ん?」


「おい、どうしたんだ委員長?」


「いや、何か扉が開かないんだけど。壊れてるのかな。」


結果、男子数人がかりでも扉は開かなかった。


大声で叫んでも誰も教室に来なかった。


不可思議な現象に、次第に皆が怯え出す。


泣きそうになっている女子もいた。


外と連絡が取れないか、携帯を扱っている人もいたが、何故か圏外になっているらしい。


僕も確認しようとした。その時。


「うわっ、何だよこれ!?」


その声は誰のものだったか。


気付いた時には辺り一面が光に覆われていた。


思わず手で目を隠し、顔を伏せる。


光が弱まって周りを見渡す。


そこはついさっきまで居たはずの教室ではなく、西洋風の豪華な部屋だった。


「何が………どうなってんだ?」


その声は誰のものだったか。


僕は状況が掴めずに呆然としていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ