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未来のみなもと朝霧兄妹

みなも×裕樹もいいですよね~。

てか、ハマル!

「久しぶり・・・・かな?」

兄妹で街中を歩いていると、後ろから声がかかり、振り向くと見おぼえるのあるような外見がそこにはあった。

「みなも姉ちゃん?」

「みなも、か?」


二人とも驚きを隠せない様子でみなも?に似ている女性を見つめる。

そこでふと、気づいたカノジョの大きなおなかに。

いわゆる妊婦さんというわけだろう。


「なんだか、うれしいです。 幼いころでも会えて」


「そういうもんか? いまだにみなもだと認識ができずにいるぞ。おれたち」


「うん、びっくりするくらい奇麗なんだもん!」


くすくすと笑う彼女に裕樹は困り顔で裕香は目をきらきらと輝かせていた。


「それは無理もないですよ。 わたしがここにいるのだって”奇跡”のようなものだから・・・・」


と、困ったように笑う姿はとても寂しそうであった。

赤みのある長い髪はポニーテールにしており、その姿はかなり大人びているようだった。


「よくはわからんが、みなもでいいんだよな?」


「うん、それで大丈夫だよ。 裕樹さんは最近どうかな? 変わらない?

という感じには見えないかな・・・・」


そう言いながら裕樹の腕にある包帯をみて悲しげに言い、優しく触れるみなも。

とても後悔しているような苦しかったようなそんな気持ちであるのは裕樹にも裕香に見て取れる。


「んな顔すんなっていうても無駄なんだろうな」


「当たり前ですよ、たとえ出て行っても足手まといになることでも裕樹さんを止めたかったです。

私自身のためにもなにより裕香ちゃんのためにも」


困ったような顔する裕樹をまっすぐ見つめてハッキリと言う。

その意思は硬いということは長年すごしていた彼にも理解はできる。


「そ、それよりさ。 赤ちゃんいるんだな、そのおなかに」


「はい、私と裕樹さんの子供ですよ?」


話を変えるようにして言うと自分のおなかを愛しそうになでる。

興味津々でみなものおなかに触れる裕香。


「ね、ねぇねぇ! みなも姉ちゃん、その子供は兄妹?」


「うん、双子だけど兄妹だよ」


裕香の問いに笑顔で答えるみなも。

そっか、と嬉しそうな裕香を見てみなもは悲しそうに眼をふせる。


「なあ、なにがあったんだ?」


「裕樹さん・・・・・きっとこれから怪我すること増えちゃう時期がもっとでてくるかもしれないです。

それを思うたびになにもできない私が嫌で嫌いで・・・・今だって! 会えない裕樹さんにどうしたら力になれるんだろうって・・・・思って」


そう裕樹がいったとたんに裕樹の胸板に飛び込んで涙を流していた。

カノジョの口からは後悔と苦しさと切なさとやるせなさとふがいなさを感じられた。


「みなも姉ちゃん・・・・」


「大丈夫だ、そっちの俺なら乗り切れるって絶対。 俺も乗り切るし、だから泣くなよ」


心配そうに見上げる裕香とみなもの髪を優しくなでる裕樹。

涙をなめとり、額にキスをおとすさまは手慣れているような気がしないでもない。

いや、自然とでたのかもしれない。


「で、でも・・・・」


「お前や裕香がいるのに死ぬわけにはいかねーつーの!」


不安そうなみなもに裕樹はそうキッパリという。


「・・・・・裕樹さんは変わらないですね。 わかりました、この世界のあなたがいうなら信じて待ってみます」


そういってから裕香にペンダントを渡して頭をなでようとしたけど人前では嫌だと思い、手を握ることにとどめて裕樹の胸板に体を当てて、耳元で世界中の誰よりもあなたたち兄妹と子供たちが大好きです。

そう言った、瞬間に花が巻き上がり、嵐のような感じになってからすぐにそれはなくなり、次にみたものは誰もいなかった。

それからしばらくしてみなもが駆け寄ってきた。


「あれ、二人ともどうしたんですか? 先に行ったと思ったんですけど」


不思議そうに裕樹と裕香を見つめた。


「いや、なんでもねー」


「うん! なんでもないよ~! 早くいこ!」


裕樹はそう言って振り返ると裕香も笑顔でそう告げた。

秋雨さん、どうでしょうか?

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