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バレンタイン

「この日はどうも多くもらいますね」


そうつぶやいているのは女子に出会うたびにチョコをもらうのは狩谷昂輝である。

 かなりの努力家で同じ剣道仲間が根をあげるくらい訓練していることで有名である……。

そのため女子に大人気なのである。


「男らしい昂輝がうらやましいよ。僕としては」


「いまだに女として思われてるもんな、双牙は♪」


ため息まじりの女顔の少年が深いため息をついていた。

 その隣で一言でいうなら男勝りで双牙と性別を変えた方がいいのでは?と思われるくらいの性格の違いがあり、親を悩ませているらしい。

 そんな彼女は義理チョコをくばり、友チョコもくばっていたりする。

ちなみに、今は教室にいたりする。


「ところで、香は?」


「彼女ならひとり秘密のシステム室にいるんじゃないかな?」


要の問いに煉介は笑顔で答えてくれた。

 彼女の医師でもあり、doolの調整担当いうべきとも思われる存在だ。

その手には綺麗に包装された箱があるようだ。

 もしかしなくてもそれは香からのプレゼントなのだろう。


「あれ、みなもは?」


「屋上じゃないかな?」


遅れてきた少年―――――秀久に要はにやにやしながらそう言うと不思議そうな顔をするのであった。


「智ちゃんのばか~~~~っ!!」


「ぐふぅっ!」


アッパーを受ける智とアッパーをする萌であった…‥‥。

それを見てあきれながら秀久は屋上へと向かった。

 扉をあけると風が迷い込むそんな中で屋上にたたずむ少女がたたずんでいた。

長髪で赤みのある茶色く艶のある長い髪の持ち主といったら彼のパートナーである少女だ。


「みなも」


「ひゃお!?」


声をかけられたからか驚きの声があがり振り向くみなも。


「ひ、ひでひしゃくん!?」


「よ、よお。」


かみかみの反応にちょっと戸惑いつつ手をあげる。

 お互いにきまずさがあるようにみえるのはきのせいだろうか。


「い、いまは授業中では?」


「それはそっちもだろ」


みなもの問いに秀久は苦笑を浮かべる。

屋上にいることが珍しくはないのであんまり気にしていない。

 両腕を後ろに隠してもじもじしているみなも。

視線もぎこちないのがわかる。

まあ、鈍感な秀久が気づくことはないのだが…‥‥。


「ひ、秀久くん! こ、これ! チョコレートです!

え、えっとケーキとかトリュフとかもたくさんあります!受け取ってくだしゃい!あう、さいごかんじゃいました」


反射的に受け取り、秀久は呆然としていた。

 まさか、自分が受け取ることができるとは思わなかったからだろう。

彼女はかなりの人気で美人で優しくて誰よりも頼れられているのだ‥‥。


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