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流牙と響

「りゅーが、カラオケいこ!」


まるで飛ぶように宙にういているような感じで飛びついて首に腕を回して微笑む響。

ふりふりと揺れている悪魔のような尻尾があることをのぞいたら普通の?女子。


「ひとりでいけ」


「それじゃあ、つまんないよ~! ねねねね! いこーよ!」


抱き着かれていても表情をかえない流牙には気にもせずに話しかける響。

 つかつかと歩く彼は下駄箱に行くとドサドサとラブレターの山が落ちてくる。

これにため息をついて拾う流牙をつまらなそうに見ている。


「ダーリンにはボクというものがありながら拾うの!」


「………? なにを怒っている」


不機嫌そうな響に不思議そうに振り向くが手の中にはラブレターの山である。

 悪魔の尻尾をぴーんと立てて怒りのボルテージがわかる。


「ダーリンの浮気者!」


「ぐはっ!!」


響がそういうとしびれるような電撃が彼を襲う。

 びりびりと放電してしびれる流牙はその場に倒れた。


「ダーリンがモテるのは理解してるけど、やっぱり面白くないんだよね~」


動けずにいる流牙を頬杖ついてつんつんとつついてる響。


「ふむ、いつもすばらしい電撃だ」


「智ちゃんはどこにカメラを向けてるの!」


パシャリと音を立ててつぶやく智に萌がべしっとたたいてツッコミをいれる。

 今日はどこか疲労があるようである。


「あ、二人とも。 やほ~!」


と、笑顔で手をぶんぶんと振る響。


「それで、どうやって運ぶつもりだ?」


「うん、ボクが運んでもいいんだけどさ。 方向音痴だから、これを使おうかなと」


ポケットから機械を取り出してスイッチをぽちぽちと押してロボットを出すと、それに担がせて運ぶ。


「いつもながら便利ですよね、それ」


「えへへ~♪」


萌が言うと照れたように笑う響。

 このあと、カラオケ店にいき、気づいた彼とデュエットしたとかしなかったとか。

ラブレターは響の目の前に出さないようにしようと心に決めた流牙であったが、はたして成功するかどうかと遠くを見ていたそうな。


彼女が特殊な生態なのは見ての通り誰でもわかることだ。

 流牙と幼いころに出会い、それをかなえるために一緒に過ごしている。

ちなみに家にも泊まり込んでいるらしい。

自宅でソファーで一息ついてると。


「ダーリン、お風呂あがったよ~♪」


「そう、か………ぶっ!?」


笑顔で頭を拭きながらバスタオルなしで近寄る響。

白い肌に大きなたわわがゆれて悪魔の尻尾もゆらゆらとご機嫌である。

 それにぎょっ、としてチョップをくらわすのもいつものこと。


「あたた、なんで~!」


「いつもそんな恰好で出歩くな。 風邪をひくだろう」


不満そうに言う響に注意をする流牙であった。


「えー、ダーリンの前ならいいじゃん」


「ダメだ」


ぶーたれる響にきっぱりと言い放つ流牙。

 この光景もいつものことである。

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