夜桜 香
人が自らの欲求を満たすために生み出したのがこの少女。
天才を生み出せるために人口卵子で人工的にベビーを作り出す。
その他の調整もいろいろ受けていた。
だから、外の世界に憧れを抱いたことはある。
画面に映る空しか見たことがなく、本物の空を知ることなどない。
肉体の調整や知識の調整やその他の魔術系統のものなどが彼女にどんどん加えられていく。
もともと彼女は真っ白で無からつくられたといってもいい存在だ。
意識を芽生えたのは試験管ポッドにいたとき、そこから出されたときだ。
赤子のようになきはしたが、研究者に生かされてきたようなものである。
赤子から成長し、そろそろというときに身体の調整から始まった。
もともと自分は人といっていいものではないので無感情で受けていたことがある。
次に目を覚ましたときはまだ、生きてると確認する。
そこから本などから知識を得る。
ここから出ることができないからもともと用意されたものからでしか知識を得られない。
医者もここに来るが中にはいることはなかった。
自分がなにか実験素体だということは無意識にわかっていた。
ただ、次に体調管理にきた人は中にはいり、会話をしてきたことには驚いた。
それからゆっくりとだが、部屋からでることができるような体調になってきていた。
面白半分でダンボールを持ってきた医者のがおもいのか調整しやすくていろいろ改造して怒られた。
どこをどうしたらそういじれるのかと聞かれても困る、そう認識できているのだがから。
それからある学園都市に興味をもち、医者に協力して外にでることができた。
まあ、段ボールからでないけど。
可愛いのにもったいないといわれるけどそんな自覚はないのだ。
用意された家にサーバールームとつながる空間。
出迎えてくれた人は医者と同じく中にはいり、話しかけてきた女性だ。
もともと作れられた存在の自分には番号が名前なのだが。
「やっと一緒に暮らせるわね、よろしく香ちゃん」
「よろしく、香」
そう言って強く抱きしめられていた。
ここでは知っているし、慣れている人たちだから段ボールもいらないし、空調もよかった。
そして名前を名付けてくれた。
それが夜桜香である、いまではうれしいという気持ちがわかるまでになった。
だが、残り少ない命があるということを意識して精一杯二人の娘として生きていこうと思う。
「また、サーバールームにこもって! おばさん心配してるよ!ほらはやく!」
レイナはこりずにきては段ボールごと運んでいくのでそれゆえに親しくなる。
親しくなるのだが、あのへたれたらしはどうにかならないか。
鳥柴もどうしてかなんかへんな気分になる。
これがなんなのかはいまだにわからずにいる。
「夜桜先輩?『離れてください』へぶ!」
改良したおもちゃのパンチで迎撃。
ちなみにこれは結構重宝しているが、無意識でやることもあるため。
自重しなくてはいけないと思いつつもできないでいる。




