瑠美ちゃんと直哉
スイレンの花飾りをしてお団子にして後ろはロングヘアーになっていてスタイルもかなり良い。
そんな彼女は家を出ていそいそと隣に住む幼馴染の家に入ると、フライパンとお玉をもって目的の場所へ。
まあ、彼女にとってはいつものことでよくある日常なのだが。
「直哉、起きろ~!」
「うおわ!?」
がんがんとお玉とフライパンをつかって鳴らす瑠美。
それに驚いて飛び起きてベッドから落ちるのはツンツンした頭の黒髪で直哉という。
片耳にピアスをつけているとかわったところがある。
「・・・・大丈夫?」
「そう思うんならもう少しまともな起こし方をしてくれ」
腰をさする直哉におずおずと声をかける瑠美にため息をついた。
それを聞いて頬をふくらます瑠美はとてもかわいい。
「普通に起こしたらつまら、じゃなくて起きないじゃん!」
「おい、今つまらないとかいわなかったか!?」
瑠美の発言に起き上がりながら直哉がそういうと瑠美は視線をそらした。
「・・・・はぁ」
「いいじゃん、それより! ほら、早く起きて学校に行こうよ!」
ため息をもらす直哉に瑠美はにこにこ笑顔で笑いかける。
そんな笑顔に見惚れてしまう自分がまけたような気がしつつも、服を脱ぎだすと。
「わわわ!! いきなり脱がないでよ!」
そういって慌てて部屋から出て行く瑠美。
そんな彼女を不思議そうに見送る直哉であった。
彼の無意識にも瑠美が困るということは気づいていないんだろう。
直哉が部屋から降りてくる間に瑠美の手料理がテーブルに並べられていた。
どれも直哉の好物なものばかりである。
「さ、早く食べて。 学校に行かなくちゃ!」
「へいへい」
瑠美に言われて手をひらひらしながら返事をして食べ始めると瑠美はじーとそれを眺めていた。
心配なのだろう、味があうかどうかを。
「ん、うまい!」
「よかった」
直哉の笑顔を見て瑠美も笑顔になり、安堵した様子である。
本当に仲良しな二人だからこそだからか、それともなにかのつながりがあるのかもしれない。