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秀久の誕生日

幼いころ、クリスマスイヴの日に同い年くらいの少年と遊んだことがある。

キャビアテンダントの母と考古学者の父はいつも忙しいので寂しい毎日だった。

いつもどおり、外に出て歩いていると、泣いてはいないけど寂しそうな少年と出会った。

わたしは、そんな彼に声をかけて、一緒に遊ぼうと言ったことを覚えてる。

それで一緒に遊んでいるうちに、今日がその誕生日でいつも一人で、なんでこんな日に生まれたのかって話す彼はとても辛そうだった。

だから、元気を出してもらおうとぎゅっと抱きしめた。

少年は目をぱちくりしていたけど、泣き止んでくれたかな?って安心した覚えがある。

それから暗くなるまで砂遊びや滑り台やシーソーなどの遊具で遊んで、別れたときに急いで貯金箱をくずして、ケーキの材料を買って、家に戻り、ケーキの作り方をみながらなんども練習して出来栄えがよかったサンタのおじいさんの絵付きのケーキを包み紙で包んで、家を出て鍵をかけて大事に運びながら少年の家にいき、少年が帰っていることを確認して、インターホンを押してからこっそりと扉の邪魔にならないようにケーキを置いてこっそりと去った。

喜んでくれると嬉しいなっと思いながら、家に帰宅した。

まあ、さすがに家に帰ったら寂しくて泣いてしまったけれど・・・。

そんな思いでが私・・・涼宮みなもにはあります。


朝日の光で目を覚まして、ベッドから出て今日は秀久くんの誕生日だとカレンダーで確認。

本当はお祝いにも一緒に出たかったけど、今日は寂しくないように彼の家で料理を作って待とうと思うのだ。


「・・・・よし!」


気合をいれて、ネグリジェからかわいいパーカとブラウスとスカートを着て、リボンで髪を結うと家を出る。

サイフとカバンと寝間着もつめたものももってまずは秀久くんの家にいき、そこでカバンをお泊りする部屋に置いておく。

あ、事前に合鍵を受け取っているから出入りも大丈夫なんです。

さて、秀久くんの笑顔のために頑張りましょう!


「あら、みなもちゃん。 旦那のために手料理?」

「ちぎゃ・・・わないですけど。その///」


いつも買いに行くお店でからかわれながらも私は着々と料理の材料をそろえて秀久くんの自宅へと向かう。

秀久くんの家に入り、キッチンでさっそくクリスマス定番の料理を作り始める。

チキンやシチューやグラタンやらごはんやらと共にクリスマスケーキを作り、テーブルに並べる。

と、ここで玄関の開く音が聞こえた。


「ただいまー」

「お、お帰りなさい!」


秀久くんの声に気づいてぱたぱたと慌てて出迎えると、驚いたようにこちらを見つめる。

実はサプライズなので黙っていたのです。

コートとマフラーとみんなからもらったプレゼントを受け取ると。


「中に入って着替えてきてください。 夕ご飯にしましょう♪」

「あ、あぁ」


にこにこと笑いながら言うと秀久くんはうなずいて中に入るので玄関の鍵をかける。

そのままコートとマフラーをかけてプレゼントも大事においていく。

テーブルに向かい、髪のリボンをほどいていると秀久くんが来ていたので目で促す。

そのままテーブルについて料理に頬を緩ませる彼をみてああ、やってよかったなぁって思った。


「すげえ、もしかしてこれを作る為に……」

「はい。遅れましたが、秀久くん……誕生日おめでとうございます。 それとメリークリスマスです」

「あ、ああ」


にこっと微笑みながら言うと秀久くんはちょっと照れているのがわかる。


「はい、これプレゼントです」

「ああ、サンキュー」


受け取り、渡すと開けてくれた。

送ったのは彼のイメージカラーの赤の皮の腕時計。

秀久くんを笑顔で見ているとケーキを見て止まった。

あれ、変だったかな?

なんか目を見開いてるし・・・え?え?


「みなも、このケーキ」

「はい、頑張って作り・・ってえ!? ケーキから最初に食べるのは!」


止めたけど、間に合わなかったと同時にケーキを食べて涙を流していた。

え、まずかったのかな?と不安になっていると。


「……美味い」

「え、えと……」


感動したかのように言う彼にわたしは戸惑うばかり。

そして、何を思ったのか私を見て。


「・・・ありがとうな、俺のサンタクロース」

「へ?え?」


と、言われて戸惑っていると頬に口づけされてしりもちついてしまいました。

なんか視線を感じるので見てみるとスカートの中身を見ている秀久くんに気づいて慌ててスカートを直して涙目で秀久くんを睨みつけました。

だって、恥ずかしいんですよ!

なんか、いつもとんでもない感じになることが多いんですもん。

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