表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/71

つぐみと兼人

『よし、きょーもおれのかちだな!』

『ちがうよ、きょうもわたしのかちだよ!』

『いいや、きょうもおれのかちだ!』

『だから、ちがうっていってるじゃん! カネちゃんのばか~!』

『うっせーなぁ、ちがくねーよ!』

『おにいちゃんとれいちゃんはどうおもう?』

『おれだよな、あにき!?れいあ』

『いや、どっちもどっちだろ』

『もぐもぐ・・・ここはわたしだとおもうんだけどね』

『『え~!? 』』

『はいはい、喧嘩はそこまでにして遊ぶぞ? レイアもあおるな』

『くぅ~……ぜったいかってるんだけどな~』

『そんなことないもん! わたしのかちだもん!!』

『いいかげんにしないか』


ペチンッ!ぐりぐり!


『い、いてえよ。あにき』

『あうう、ぐりぐりはやめて~っ』

『少しは反省しろよ、おまえら』

『にはは、おにいちゃんはつよし、だね』

目覚まし時計の音で夢から覚醒する。

思えばこのころから少女と少年はよく喧嘩をし、その仲裁に龍星がしていた記憶がある。

ときには取っ組み合いなどもしてぼろぼろになり、兄貴分の龍星とそのお母さんと両親に怒られもした。

まあ、少女としては腑に落ちないことなのだが。

友達のフレイヤことレイアはあおったり、仲裁したりと様々であるけど。

それでも仲がよいのではある。

けど、少女は思うのだ自分より少年と合うのはレイアではないかと。

そんなこと思っていたりもするけど、それをレイアに言えば呆れられるし、龍星にも呆れられる。

周りからはよい仲だといわれるけど、ありえないという確信がなぜかある。

その理由はよくわからないけど、それ自体呆れられることが多々ある。

そんなことをぼんやりと考えながら少女はベッドから起きて、パジャマから制服に着替えて、髪を櫛で整える。

団子にゆい、ツーテールにして準備完了。

鞄を手にもち、部屋を出て階段を下りてリビングに向かう。

寂しい空間といえなくもないリビングにいき、台所にいき朝食を作る。

そこで朝食を食べて、ぼんやりとテレビを眺めてから食器を洗い、弁当を作り、鞄に入れて鍵をもって家を出る。

玄関を出るときに行ってきますとつぶやくけど声などはない。

そのまま家を出て玄関の鍵をかけて隣にある家へと向かう。

身長のライバルで幼いころから競い合ったあの少年の自宅へと。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ