Act 0
初めまして。
四季咲暦と申します。中2病前回で私の自己満足小説であります。
どうぞよろしくお願いします!!
雪が降り積もるド田舎。人口約3000人。小さな町である噂が流れるようになった。
それは《鏡開き》
別にお正月等に行うあれではない。
この噂が流れるようになった切っ掛けはある人物の蒸発だ。
《有栖川琥珀》
この人物の蒸発だった。この時高校二年生、17才。ではなぜこのような噂が立ったのか。それは彼の部屋で《鏡》以外のすべての物が消えたのだ、持ち主の有栖川琥珀と共に。バック、ベッド、タンス、カーペット全てだ。そしてこの噂が流れたのだ。
《有栖川琥珀は鏡の中へ消えたのでは?》
・・・・・・・・・・。
「ハァ…ハァ」
「オラオラ!どしたどした!」
パーカーのフードを深く被っていた青年が体つきの良い男に追いかけられていた。体つきの良い男は斧を、青年は薙刀を構えそれを交差させ、金属の音が響く。ガキッ!ガキッ!と金属音が鳴り響く。
「そこだ!」
男が光を飛ばし青年にぶつける。紙一重で避けるが腕に当たる。すると光を受けた腕が徐々に石になっていった。
「ハァーハッハッ!決まったぜ!」
「・・・」
「オレの《メデューサ》の光は石に帰る能力だ!《ICONISC》も使えねぇガキじゃすぐ死ぬぜ〜!!」
石の部分は肩までくる。腕が使えなくなった。青年はまだつかえる腕で指を鳴らす。パチンと音が鳴ると男に矢が刺さっていた。
「なっ・・・」
「じゃあ、あんたはそのガキに殺られるんだからなんだ?」
「な・・・に・・・」
男が地に倒れ、死体がカシャンと硝子が割れるように音を立て消えた。
「ふぅ・・・」
すぅ、と腕の石化部分が戻っていく。青年はフードを深く被り直し、その場を去っていった。その場には静けさが残っていた。