13 亡霊たちの四重奏。とりあえず閉めたけど、やっぱり出てきちゃいました。
というわけであとは勇者くんにお任せ。
というかその予定にする気満々マンだったんだけど…。
重厚な扉が開くのは意外と早かったみたい。
とりあえず閉めたけど…。
やっぱりそうなっちゃうよね。
「キシャァァァア。」
ドアとついでに横の壁もぶち壊してくる黒い影。
「まあ、そうなるよね。」
そして徐々に形があらわになる魔物。
見た目はコガネムシの幼虫のもっとキモイ奴。
「きもい。」
一言でそれを言い表すならまさにその言葉が妥当だろう。
「天使さま下がって。」
「はあっ。」
リリアが剣で薙ぎ払うと、飛んだ変な液体から分体を形作る魔物。
それどころか切ったはずの胴も重力でくっつき、元の姿を取り戻す。
「厄介ですね。」
あきらめて剣をしまうリリア。
「これでは逆効果ではないですか。」
ぴゅーと変な液体をぶちかまし、死してなお。再生するワーム。
というか…私こいつ見たことある。よね?
はじめましてではないよね。
むしろ、はじめましてな気がしない。
イモムシ状で生命力抜群。
なおかつくそキモイ。
確か、竜王の城に向かう途中、船の上、くまたんの着ぐるみの上(正確に言うと手の上)で踊っていたヤツ。
そしてくまたんが釣りえさとして使ってレヴィアタンであるリーヴァ釣り上げたヤツ。
元をたどれば、東の森で私のオーラか何かに当てられて即死した奴の破片をくまたんが集めたもの。
釣りの餌用に。
まあ、結果として釣れたのは神様一人と訳ありザリ一匹だったわけだけど…。
そして今、目の前にある洗濯機でそれが現れた。
ということはあの着ぐるみに付着した汚れから復活したってことだよね。
「それにアイツ生命力つよつよだったよね?」
切っても動くし、なんなら釣り餌にされても変な汁吹き出してた。
モザイクかけられながらだけど。
驚異的な再生力と驚異的な生命力。
「なんて頑固な汚れなんだ…。」
相手は驚異的な再生能力もち…。
つぶしてもきっとそこから再生するだろう。
じゃあ、切る?
それはさっきダメだった。
あの変な汁を絶対に飛ばしてくる上に敵が増えるだけ。
というか、キモすぎて、戦えない。
元は東の森の魔物だけど…。
東の森の時はなんか勝手に自滅してくれたし。
そんなくそキモイ奴らと対峙するのは今回が初めてなのだ。
それにこないだうちの城ドラゴンにぶっ壊されたばっかだし。
極太ビィームはやめておきたい。
…。
結局、勇者くんに頼むしかないか‼
一周廻ってもとの結論に帰結する私。
だってせっかくこの城に来てくれてるわけだし…。
「芋虫倒しにね‼」
それにたまには勇者くんにだって活躍してもらわないと。
「勇者くん出番ですよ。」




