12 亡霊は浄化魔法でトイレの黒ずみは漂白剤と酸性洗剤で落とします‼
となりのへや…。
大浴場をいったん出て隣の部屋へと向かう私たち。
ココにはあの謎の足跡もない。
隣の大浴場とは違って…。
「らんどりーるーむ?」
木札に書かれた部屋名を読み上げる私。
「洗濯室とも言いますね。基本的に城中の洗濯物はここで処理してますので。」
ギイ。
重厚な扉を開けると…。
え?ナニコレ?
とりあえず開けてみるとどう見てもドラム式洗濯機(魔法で動くのかな?)が何台か置かれていて、さらにその中の一台から黒い何かが出てきている。
泡にみたいにもごもご洗濯機の中でうごめくソレ。
いや、つっこみどころが多すぎる。
「というかまず、この世界、洗濯機あったの?」
「そしてあの黒いのは何?」
トイレの黒ずみ?さぼったリングの魔物?
いったい何者?
「発生源はこの部屋の洗濯機っぽいけど…。」
これ…って、たぶん、くまたんの着ぐるみ洗ったやつだよね。
そしてその中からぼこぼこ黒い泡が漏れ出てきている。
「もしかして…、よからぬモノ憑いてた?」
しかもなんかドアの隙間やら、窓の外からだんだん集まってきてもこもこ泡状に何かの形を形成してるんだけど…。
こいつがこの事件の現況ってことでほぼ間違いないわけだけど。
でっかいさぼったリング形成しようとしてる?
いやそんなわけない。
いやな予感しかしない。
「天使様、さがって…。」
「たぶん。来ます。」
一歩一歩、慎重に後ろへと下がり…。
あらゆる隙間から次々集まる黒い影。
扉の境界を越えた瞬間に。
「いまだ。」
思いっきり重厚な扉を閉める。
「この部屋もともと違う用途で建設されたものらしいですから。なんだかんだ。扉は厚いのです。戦車でもぶち抜けません。」
「これで万事解決?」
「…というわけにはいかないでしょうね。」
なわけもなく、とりあえず、問題を先延ばしにしただけ。
棚上げって言う最強魔法である。
ただ、この魔法には弱点がある。
問題の本質は何も解決すらしてないし、何なら、悪化している可能性もある最終扇である。
今回の場合はとりあえず刺激しないようにいったん蓋をしただけ。
また、いつその扉が開くかはわからない。
早いかもしれないし、遅いかもしれない。
「うんとりあえず閉めて…。」
「後は勇者くんに任せよっか?」
というわけで、勇者くん後は任せたよ。




