44 隣の国の最強ドラゴンさんが、弟子になりたいとか言ってきたんですが、どうしたものでしょうか。
「えっと?弟子?」
えっと、聞き間違いじゃないよね。
隣の国の最強ドラゴンさんがね弟子になりたいとか言ってきたんだけど…。
え、しかも私を見る目、めっちゃ目キラキラしてるんだけど。
これ断れないやつだよたぶん。
ゲームでどちらの会話パターンを選んでも、同じルートになるのと一緒のやつ。
というか私こういうお願い攻撃にはめっぽう弱い。
「弟子…。」
弟子ってよく魔法使いの弟子とかよくきくけど…。
弟子…。
私に?
弟子ってほら、なんか教えたりするやつだよね。
魔法使いだったら魔法を、剣術使いだったら剣術を、賢者だったら、て知恵や知識を…。技術者だったらその技術を…。
私にはたしてこの強い…。
竜王に。
もしかしたら私より全然めちゃ強いかもしれないこの最強少女にそもそも教えることなどあるのだろうか。
ゼリーの中から救出したとはいえ…。
その強さはたぶんそのまま。
たぶんだけど弱体化もしていないだろう。
浄化魔法も効いてないようだし…。
でも…。
「お願いです、師匠‼」
そう言って私の手を握りしめて、キラキラのおめめでこっちを見てくる。
私、正直、こういうの弱いんだよね。
さっきも言ったけど。
まあ師匠って言われて。悪い気分じゃないけど…。
でも師匠ってこう白いひげほわほわしてそうなお年頃のイメージなんだよね。
どちらかというと。
「え?師匠、いや姉さま。ダメ?」
その様子を知ってか知らぬか、名称を変えてくる竜王。
断れなさそうな上目遣いのぱちくりしたおめめ。
うん、姉さまなら悪くない。
「てっ、私、いつから、姉さまになったの?」
「えへ。なんかその方が合ってるかなって。」
テヘッと笑う竜王。
「もし嫌なら…。」
断れなさそうだし、これ以上変な名称になったら困る。
それに本気と書いてマジそうだしね。
その口をしゃがんで人差し指でふさぐ私。
「わかったわ。弟子にしてあげる。だから顔を上げて。その代わり、私の国にもうちょっかい出すのはやめてね。それと勇者くんたちには正体隠しておくのよ。」
「はい、姉さま‼︎」
再び、キラキラのお目目をこちらに向けてくる竜王。
「返事がよろしい。ならその条件付きで弟子にしてあげる。」
「よろしくね。」
「よろしくです。」
がしッと握手する私たち。
教えることなんて、何もないかもだけど…。
転生して、異世界ではじめての弟子ができました。
というか、私、これからずっと姉さま呼びされるのだろうか?。
「姉さま?」
ぴろぴろりん。弟子が増えました‼
はじめての弟子を獲得。
竜王(天使見習い:LV1)




