35 数百年ぶりに陽の目を見た最終兵器ですが…。あいにく、説明書はついておりません。ダウンロードもできません。
「あれだけの巨体ですし、天使様の魔法が届ききっていないのかも。しろくま、天使様を援護しますよ。」
「そんなのわかりきってるくま。ホラーマンこそちゃんとやるくま。」
「とりあえず、あとでお仕置きです。行きますよ。」
「なんでぺちゃぱいにお仕置きされないといけないくまっ。」
その辺にいたリザードマンの兵士をとりあえずぶちのめすリリア。
ぐへっとぶっ飛んでいくリザードマン。飛んだとばっちりである。
リリアが竜の光線をよけ本体に攻撃を仕掛ける。
「やぁぁぁぁー。」
スパっと竜の体に切り込みが入る。
が…。
「ふさがってく…。」
切られた箇所からブクブク泡立つとすっかり、元通りに。
剣の切っ先は毒液で溶け落ち、崩れ去る。
「剣は効きませんか。」
おまけに再生能力もち。
私の魔法が効かなかったのはもしかしてこれが原因?
「天使様の浄化の速度に再生の速度が打ち勝ったのかもしれません。これは厄介ですね。」
「剣も拳も魔法もドラゴンゾンビには効かぬぞ。そもそも生きてはいないから無敵なのじゃ。どうじゃ?参ったかの?」
「ならもういちど、ピュフリケーション。」
そうなれば、効くまで何度も輪是を当て続ければいいだけ。
「まだ、やるか。魔法など効かぬぞ。ドラゴンゾンビ、破壊光線。」
竜王の命令で口から放たれるレーザー光線と私の杖から放たれる極太ビィーム。
ぶつかり合う光の束。
「やあああああ。」
押され押されあい周囲の建物を木っ端みじんに巻き込みながら大きくなる光の束。
「全軍、砲撃。」
上空に待機していたワイバーンから放たれる火山弾。
地上ではリザードマンたちが態勢を整え槍を構えて襲ってくる。
というか、まだ、槍あったんだ。
「はああぁああ。」
フライパンで槍を打ち返すリリア。
「そんな、かてぇフライパンあるわけないだ…。」
「ぐぇっ。」
フライパンの打撃でぺしゃんこにされ、ぶっ飛んでいく兵士たち。
「ここにあるのですから。説明は不要ですよね?」
そして鞘にフライパンをしまうリリア。
その鞘まじでどうなってるの?
「くkまくまぱーんち。そして着ぐるみアタックくま。」
「ぐぇっ。」
着ていた着ぐるみをワイバーンにぶち当て、エンジェルモードに入るくまたん。
「ここは私たちにお任せを。」
「くぅまっ。」
☆☆☆
「はああああっー。」
「ぐがああああぁああーーーーー。」
ぶつかり合う光の束。
こちらの光が徐々にドラゴンゾンビのレーザー光線を飲み込み始める。
というよりあちらの出力が落ちてきてる気が…。
「ドラゴンゾンビ。最大火力で迎え撃つのじゃ。」
竜王の呼びかけで少し出力は上がってるけど。
これならいける。
「はああああっー。」
魔法の威力を上げる私。
「ドラゴンゾンビ。最大火力で迎え撃つのよ。」
「えっと。ここを左。このボタンだったかしら?」
「グガアアア。」
「火力が上がらない?ちょっと何ひるんでるのよ。」
ぽたっ。
竜王の上に落ちる謎の紫の水滴。
「ん?」
「うへっ、なによ?このベタベタしたの?」
頭上を見上げる竜王。上から降ってくるのは…ドラゴンゾンビの翼やしっぽからどろっと溶けた皮膚のかたまり。
「うへっ。」
べちょ、べちょ。
徐々にその数は多く。増していく。
「ちょっ、なんなのこれっ。服溶けるんだけど。ってうぉお。」
さらに落ちてくるマグマのような皮膚。
「あちちちちt。」
あわてる竜王。
「退避じゃ。退避じゃ。」
「竜王様こちらです。」
用意された戦車?に乗せられる竜王。
「グギャアアアア。」
私の魔法で徐々に態勢を崩し始めるゾンビ。
溶けた皮膚は戦車の装甲を溶かし、竜王軍にも降りかかる。
「竜王様、限界です。退避命令を。」
盾を頭の上に据え、毒液から身を守る兵士たち。
溶けた液体で潰れていく、戦車。
「全軍撤退ー。」
竜王はたまらず戦車から飛び降りる。
いそいで、待避しようとする竜王軍。
そこに押し寄せる、大量の溶けた皮膚。
つぎつぎに兵士たちはその波の中に飲み込まれていく。
「うげっ。」
竜王も当然、その中に徐々に飲み込まれていく。
そして私の放ったビィームがその場所、その時間ごと、飲み込むのだった。
☆☆☆
「竜王様早く戦車へ‼」
「待ってこの服、買ったばっかり。なのに汚しちゃった…。」
「また、新しいもの買えばいいではないですか…。さぁ行きますよ‼」




