31 扉の向こう側にあるのは宝物かラスボスか、あるいは…。
城内は思ったより複雑。
ただ、上に進んでけば何とかなると思ってた時期が私にもありました。
だってゲームだとお城だったら最上階にダンジョンだったら最下層にボスがいるのが定石のはずなんだけど…。
「この城扉多すぎる‼」
階段上って進んだはいいけどその先が迷子。
いったいいくつ扉があるんですかといった感じ。
鍵のかかった扉も多くあるけど…。
これじゃ、ちっとも前に進まない。
「天使様、たぶん。うちの城もだいたい、こんなんですよ。」
「うちの城もたいがいくまね。」
それにうんうん頷くくまたん。
「たまに自分の部屋が分からなくなって、朝起きたら知らない廊下だったことあるくま。」
いや、酔っ払いか。
「まあ、でも空飛べるドラゴンやリザードマンとかいろいろいるし。そう言うもんなのかな。届かないところとかにふつーに扉あるし…。ま、外敵から身を守るためなのかもしれないけど…。」
「とりあえず、かたっぱしからてきとーにあけてけばいいってことくまよね?」
「試しに一つ開けてみるくま。」
「準備はいいくま?」
重そうな木の扉をあけるくまたん。
ぎぃぃという音が鳴り響く。
まさか、くまたん最初から正解の扉を?
「意外と重いくま。どんな宝物かくされてるくま?」
それが目的?ていうかくまたん、ここ一応、他人の城なんですけど。
扉から徐々に漏れ出す光。
「くっま?」
期待にかがやくくまたんのきれいなおめめ。
しかし、扉の先に広がっていたのは。
「グガゥ?」
いかついリザードマン兵士がパンツをおろし、用を足している場面(半分くらいモザイク)。
そしてそれに遭遇してしまったくまたん。
あっ目が合った。
むこうも思考が追い付いていないのか、え?って感じである。
トイレに入るときは鍵ぐらいかけようねって感じである。
「そっとじくまっ。」
くまたんはあわてて扉を閉めて、外から鍵をかける?
「外から鍵かけれるタイプでよかったくま。」
「ちょっと安心くま?」
えちょっとまって、外から鍵かけられるトイレとはいったい。
部屋の中から洗浄音の後、どんどん音がするが気にしない。
「おーい。出れないんだが…。お前ら侵入者だな…。この俺に会ったからには…。」
「下半身むき出しのやつに言われる筋合いはないくま。ちゃんと、おてて、洗ってから出るくまよ…。」
かっこいいこと言ってる風のくまたん。手を洗う…いや確かに当たり前のこと当たり前にできない輩は世の中いますけれども…。
「手洗い場ここについてない?」
壁際のそれを指さす私。
「じゃあ、一生、出れんくまっ。」
残念、個室の外についてるタイプでした。
ドンドンドン。扉を叩く音。
しかしくまたんそれを無視。
「ていうか?ケロくんは対象外なのねそれ。」
「いまはズボンはいてるくまっ。」
確かに…。
というかはいてなかったらそれはそれで大問題だよ。
飼い犬だけど…。ヒト型だし。というか人にしか見えないし。




