5 勇者くんとのはじめての共同作業
ピヨピヨ。
鳥たちの鳴く朝。
ザザザと響くいくつもの革靴の音。
「隊列前へ。」
鳴らされるトランペット。
もちろんトランペットを吹くのは我が国が誇る親衛隊。ただし、元スケルトンの。
「女王様の出立を祝い。一同敬礼。」
鳥かごから放たれる鳥たち。
「それでは行きましょうか。天使様。」
「そうね。それじゃ、私が不在の間、頼むね。」
屈んで白い小さなスライムを見つめる私。
するとスライムはぷるぷると返事を返した。
「それじゃいってくるわね。」
「留守番は頼んだくまっ。」
☆☆☆
「え?女王様が直々に?え?いいんですか?」
そう問う勇者君。
「それはとてもうれ…。よいことだと思うのですが、女王様が出れば…。」
「ああ、もちろんその点も問題ないよ。優秀な部下たちに留守番は頼んだからな。それとも何か不都合でも?あるのかな?」
「いえ、全然。」
イケメンよろしく勇者くんのあごに手を添え耳元でそうつぶやく。
うむ。今後のことも考えてちょっぴりビビらせた方がいいと思ったのだ。えへん。
「すいません。それと耳元でささやくのやめてもらっていいですか。」顎のあたりから顔を徐々に赤くし、ぷるぷると首を振る勇者君。何を照れているのか。
「なんだ。よくきこえないな。」
再び耳元でささやく。
「ちびってしまいます。」
「じゃあ、こういうのはどうだね。」
白の壁に手をつき。壁ドン。
「あっ。」
全てから解放されたような顔つき。
地面には染み。
「ピュフリケーション。」
勇者くんの聞いていないところでこっそりそう唱える私なのでした。
☆☆☆
「しかし女王様我々に同行して本当に大丈夫だったのですか?王がいなければ…国は。」
「ソレも大丈夫です。我が国には立派なkgむgtxfrcがいるのですよ。」
「???」
「勇者。女王様はなんて?」
勇者に尋ねる聖女。
「よく聞き取れんかった。」
「はあ?」
「どうした勇者、顔色変じゃないか。」
尋ねる戦士。
「戦士、気にするな緊張しているんだ。女王様の前だからなっ。」
親指を突き出す勇者。
「よくわかんないわね。とりあえず出発しましょう。あ、その前にトイレ借りていいですか。女王様。」
「もちろん。ラウネ案内してあげて。」
そうラウネに伝える私。
「はいネ‼」
「戦士も行くでしょ。」
「ああ。」
背中に背負った大斧を揺らし、答える戦士。
「勇者は…。」
「ああ、おれはさっきもう済んだ。」
すんごいすっきりした顔のスマイルでそう返す勇者。
♢
♢
「それではトイレへ案内するネ‼」
城の外にあるトイレへと案内するラウネ。
そこでふと聖女は思った。
「あれ?勇者いつトイレ行ったんだろ?」




