自民党はテンプレである。投票型ランキングと投票政治の類似性
(* ̄∇ ̄)ノ 奇才ノマが極論を述べる
エッセイのジャンルを見ると、たまにランキングにあるものが面白く無い、つまらない、というエッセイを見かけることがある。
大多数の評価を受けた筈のものが、なぜつまらないと言われるのか?
まるで、どこぞの国の大統領や総理大臣が、多数の投票で選ばれたにもかかわらず、国民から文句をつけられることに似ているように見える。
なぜ、皆が選んだものに、不満が現れるのだろうか?
いや、個人的には気持ちも解る。頭を悩ませて魂削って書いて、これでどうだ? というものを投稿して、あれ? 評価が伸びない? ぐぬぬ、我輩に文才は無かったのか、と涙に沈む思いを噛み締めたなら、ランキングに一言もの申したくもなってくる。
しかし、我輩の個人的な感情はちょっと横に置いといて。
投票という制度、そして評価ポイントによる投票というシステムの問題を考察してみよう。
実際の選挙とこの、なろうのランキングには類似性がある。
選挙で選ばれた人が議員となり、政治家として活動する。
評価ポイントを得て、民衆の支持を得た作品がランキングの上位に登る。そこから出版社の目に止まり書籍化作品となる。
立候補した人は私に清き一票を、となる。
ところが現代において、この選挙の投票率が低下している。投票に行くのがめんどくさい。自分の一票で社会が変わるとは思えない。
こういった意識が蔓延すると投票率が下がる。
なんとか選挙の投票率を上げようとして『君に届け』をパロディ化したポスター『国に届け』なども出たが、これは『君に届け』のファンから、ふざけんな、と叩かれたりなど。
また、評価を受けよう、一票を得ようという活動が投票率を下げることに、繋がることもある。
■マーケティング
『マーケティング(英: marketing)とは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。また顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す』
以上、ウィキペディアより。
選挙で立候補した者は、まず当選することを目標にする。その為には、どのようなことを言えば投票を集めることに繋がるのか?
市民の声を聞くことは重要だ。しかし、投票を集める為だけに、投票者に気に入られる文言をリサーチし、符号するものばかりで作り上げるマニフェストはテンプレとなる。
マーケティングをすればするほど、立候補者の発言はどれも似たり寄ったりのものばかりになる。
そうなると誰に投票しても同じじゃないか、となっていく。これを繰り返していくと与党とはテンプレで出来上がり、また、ランキングの上位もテンプレばかりとなる。
自民党与党がテンプレに固まり、政権に批判的な意見が出ることと、目新しさに乏しいと言われる投票型ランキングが似ているのはここにある。
これまでに無い新しいもの、となればマーケティングはしてはならない。
ウォークマンも当時、マーケティングでは録音機能の無いものは売れないとされていたが、反対意見を押し切り強引に販売したところ、大ヒットの製品となった。
ミシマ出版などの少部数個人出版社から始めたものも、既存の業界からは上手くいくわけが無いと言われていたが、書店からはこんな出版社を待っていた、という声が上がる。
画期的な製品や事業など、マーケティングの結果に反対したことが成功に繋がったものは、いくつか例がある。
マーケティングに添うものばかりになると、似通ったものが集まるのは当然となる。
どれを選んでも変わらない、という民意が蔓延すれば、投票率が下がるのも当然となる。
■クラスタ
一時期問題とされたクラスタが不正と言われるのは、地元の有権者の為に地元に作らなくてもいい道路を作ろう、という政治家に似ているからだろう。
票集めの為に税金の無駄使いをする。地元には喜ばれても政治家としては失格である。
そうしてできた、無用の道路の維持費の為に国民全員からの増税が必要となれば、国民に恨まれても当然となる。
ここから、正当では無い評価を得るのは、不当だと考える人は多い。
投票を集める為に、選挙事務所で配られるオニギリの具に、ラップに包まれた千円札を入れるのは違法になったのも、金で票を買う行為は不当だという民意がある。
投票も評価ポイントも正当に。清く正しい一票を、というスローガンは評価ポイント制のランキングにも当てはまる。
■投票率を上げるには?
自分の一票で社会も世の中も変わりはしない。こういう民意が蔓延すると、投票を無意味に感じて投票率は下がる。
更に、何処に投票しても政治は変わらない、となれば尚更のことになる。
自分の一票で社会が変わる。不正を正し、不公平を是正できる。このように感じる者が増えたなら投票率は上がる。
同様に、投票型ランキングも自分の投票で順位が変わると実感できれば、評価ポイントをポチッとする人も増えるだろう。
では、その為にはどうすればいいのか?
■公職選挙法の法改正
民主主義後進国の日本で投票率を上げるには、義務教育の内に個人が政治に関わることを教育する必要がある。
日本では教師は中立の立場から、選挙活動をしてはならない、とある。しかし、教師にも選挙の一票はある。
教師が生徒に政治の話をタブーとしているところが、個人と政治の距離を開いている。
ここは投票率の高い国を参考としよう。
ドイツでは選挙期間中であっても、立候補者が小学生や中学生、高校生といった、未来の有権者と真剣に討論をする。
小学生相手に立候補者は試される。小学生から難民問題や同性婚など様々な社会問題の質問が上がり、立候補者は、ときに淡々と分かりやすく、ときにユーモアを交えて説明する。その回答内容によっては、小学生達からブーイングや歓声、拍手が上がる。
また、小学生にあたる年代から、市民が政治に関わる手段としてデモのやり方を学ぶ。小学生のうちから正しいデモの仕方を身につける。
個人としていかに社会と関わるかを学習する。
日本でも選挙で若者の投票率を上げたいのであれば、授業参観などで親が子供の授業を見るだけでは無く、親が教師と政治討論をし大人のディベートの見本を子供に見せるなど、教育を見直さなければならない。
その為には教師が学校で自分の支持する政党の話や、今の政治についてどう考えるか、生徒と議論したりできるようにした方が良い。
公職選挙法が改正されなければ、教師が気軽に生徒と政治の話をすることもできない。
教師を見て育つ生徒から見れば、公の場で政治の話はタブーとなる。
結果として、政治の話はエッチな話と同じ、未成年禁止のものとなる。
日本では投票率は低いが若者の政治への関心は高い。それは政治とエロが似たような、タブー視されたものであるからかもしれない。
個人が集まり活動することで、社会が変わる。その意識が高い大学闘争世代は投票率が高い。
一方、様々な闘争が国家の武力に敗北し、市民の力で政治は変わらない、と見てきた世代の投票率は低くなる。
自分の行動が社会を変えるという意識が高まらなければ、投票率が上がることは無い。
■個人の行動が社会に影響を及ぼす
このことを実感するか体感するか、もしくは民主主義教育を掘り下げて義務教育で行うか。
ただ選挙で投票しましょうとやかましく言っても変わりはしない。
自分の持つ一票の影響力を実感するのは困難だろう。
選挙の投票が無意味、と感じていれば、選挙で投票せずに今の社会に文句を言って終わりとなる。選挙でも変わらず、デモでも変わらず、テンプレ化した政治家に政治を変える力は無いとなれば、じゃあテロで、と過激になることも考えられる。社会への絶望感から自殺も増える。
ここで政治から投票型ランキングに話を戻そう。
ランキングに変化が無くてつまらないというなら、ランキングを変化させてしまえばいい。
ブックマークで2P、最高評価で10P、合計12Pの『投票権』が、あなたにある。
不遇と呼ばれるジャンルでは、日間ランキング1位が100Pに届かないところがある。
ここでの12Pは大きい。この12Pでランキングが変わる。12Pの投票でトップ10に入ることもある。
好みでは無いジャンルから、おもしろいと感じるものを探すのは難しいかもしれないが、一度試してみてはどうだろうか?
あなたの1票で社会が変わる。
自分が持つ1票でランキングが変わり、ランキング上位に自分の好みのものが増えれば、その後、探す手間も省けるというもの。
また、そこから書籍化するものが増えれば、書店に行けば自分好みの本が増えることになる。自分がおもしろいと思うものを増やしたければ、その一票は意外と力がある。
社会の中で変化を望み、不公平を是正し、より良い社会を皆で作ろう、という民意が高まれば投票率は高まる。また、デモや抗議活動も増える。
変化を望む者が減りこのままでいい、という人が増えれば投票率は下がる。デモもストライキも少なくなれば、給料は減り増税も止まらない。
ひとつの分野が活性するときは、そこに参加する人達が活性するとき。新しい流行を作ろう、自分達でおもしろくしていこう。このような意識が高まれば、活動的に参加する人が増える。これはランキングも政治も同じこと。どちらも人の投票で変わるもの。
■では、積極的に評価をつける人を増やすには?
投票で何かが変わる社会、というものを実感すること。そこから投票率が上がること。
人権意識を高め、民主主義の理念を小学生から学習できる教育制度に変えること。
自分の一票で変えてやろう、と思える人が増えること。これを楽しめる人が増えること。
だが、日本は民主主義後進国と呼ばれ、先進国の中では民主主義ランキングは下位。人権意識も低く、投票率を上げる為の民主主義教育は困難だろう。
いっそ民主主義をやめてしまってはどうか? とも思うが。
その手にある権利が、何かに影響を及ぼせる、というのはおもしろいことではなかろうか?
というわけで、
あなたの清き一票を。
是非、我輩に!!
(; ̄ー ̄A おっと本音が、失礼。
70万作以上ある作品群の中。
その中で目を通しておもしろいと思えた物は、評価していただきたく思う。以上。