表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ALICE IN FAIRY TAIL  作者: 白月兎 夜
怠惰の物語
9/9

シンデレラ①

シンデレラ編です。投稿遅くなりすいません

____________



むかしむかし、とても美しくてやさしい娘がいました。

 でも悲しい事に、娘のお母さんは早くになくなってしまいました。

 そこでお父さんが二度目の結婚をしたので、娘には新しいお母さんと二人のお姉さんが出来ました。

 ところがこの人たちは、そろいもそろって大変な意地悪だったのです。

 新しいお母さんは、自分の二人の娘よりもきれいな娘が気に入りません。

「まあ、あんたは何て、にくらしい娘でしょう」

 お母さんと二人のお姉さんは、つらい仕事をみんな娘に押しつけました。

 それに娘の寝るふとんは、そまつなわらぶとんで、娘の着る服はボロボロのつぎ当てだらけです。

 お風呂に入る事も許してもらえず、娘の頭にはいつもかまどの灰が付いていました。

 そこで三人は娘の事を、『灰をかぶっている』と言う意味のシンデレラと呼んだのです。

 可愛そうなシンデレラでしたが、それでもシンデレラの美しさは、お姉さんたちの何倍も何倍も上でした。


 ある日の事、お城の王子さまがお嫁さん選びの舞踏会ぶとうかいを開く事になり、シンデレラのお姉さんたちにも招待状が届きました。

「もしかすると、王子さまのお嫁さんになれるかも」

「いいえ、もしかするとじゃなくて、必ずお嫁さんになるのよ」

 二人のお姉さんたちとお母さんは、大はしゃぎです。

 そんなお姉さんたちの仕度を手伝ったシンデレラは、お姉さんたちをニッコリ笑って送り出しました。

 それからシンデレラは悲しくなって、シクシクと泣き出しました。

「ああ、わたしも舞踏会に行きたいわ。王子さまに、お会いしたいわ」

 でも、シンデレラのボロボロの服では、舞踏会どころかお城に入る事も許されません。

 その時、どこからか声がしました…


__________



大都会のど真ん中にひっそりと佇む小さな公園。喧騒の中に突然出来たオアシスに、昼の柔らかな日差しが差し込む。

その中でも一番日当たりの良いベンチに座り、広場を走り回る子供たちをぼんやりと眺めていたら、日差しに影がさした


「お待たせして申し訳ないです、硝子(しょうこ)さん」


「いいのよ、私も今来たとこだから」


男が差し出した手を取り、硝子(しょうこ)はベンチから立ち上がった。


―――この男、八王子(はちおうじ) (こう)とは結婚相談所で知り合った。

経営コンサルタント勤務、年収800万以上。年齢は今年40歳らしいが、歳を感じさせない若々しいスタイル。性格も穏やかで爽やか。実家は農家ではなくごく普通の一般家庭の3兄弟の次男…

ここまで自分の希望とマッチした人とはこれまでいなかった。

今まで出会ってきた男たちの中でも最高の人材である。


―――20代の頃は引く手あまただったが、どれもこれもつまらない男ばかりで、硝子(しょうこ)の欲を満たすような男は居なかった。

そんな取るに足らない男共をふるいにかけるうちに気付けば三十路をとうに過ぎてしまい、今度は男の方から見向きもされなくなってしまった。

両親も相次いで亡くなり、最良の見合い話を持って来てくれるような親戚も皆無。

それで慌てて結婚相談所なんかに駆け込んだ次第だったが…

この5年間、不作続き。

年収が良くても初老もとうに過ぎた介護目前の爺さんだったり、実家暮らしの低収入バツ2の不良債権だったり…

とにかく酷い()()()ばかりだった。

一度は良さげな男性を紹介された事もあったが、逆にこちらの年齢を理由に断られた。

そんな散々な結婚相談所通いをしてたが、つい先月、硝子(しょうこ)の元に()()()が郵送で届けられた。

宛名もなく不審な郵便物であるその本はなぜか不思議な力を持っており、硝子(しょうこ)に話しかけてきたのである


―――もうすぐお前の望みが叶う…


と…


すると、5年も通っても中々掴めなかった最良の縁がこの度結ばれたのである…

鞄の中にある黒の本(ものがたり)を強く意識する。


―――このチャンスは絶対に逃したくない…きっとこの出会いは『シンデレラ』がもたらしてくれた奇跡だから…


そんな決意を胸に、大通りに向かって歩きだした(こう)の腕に撓垂(しなだ)れかかり、甘えた声で囁く


「ねぇ、(こう)さん。こんな昼間から私を呼び出して、何処へ連れてこうっていうの?」


「その節はすいません。今日は少々遠出になりますので、それで早めにお呼び立てした次第です。場所はまぁ、秘密って事で」


(こう)は苦笑いをしながら路肩に停めた一台の高級車に近付き、懐からリモコンキーを取り出してロックを解除した


「ふぅん…とっても素敵な所なのかしら?」


「えぇ。硝子(しょうこ)さんにとって、とても大切な場所になると思いますよ」


(こう)に開けて貰った助手席に乗り込み、シートベルトを着用しながらほくそ笑む


(()()()()()ねぇ…結婚式場かしらね…幸さんたら…そこまで私の事考えてくれてるのね…)


硝子(しょうこ)の幸せな想像を乗せ、車は繁華街の方へと走りだした



シンデレラ

灰川 硝子(はいかわ しょうこ)38歳

司る魂:光

大罪:強欲


容姿は黙ってれば綺麗な人です

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ