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異世界で楽しいセカンドライフ  作者: 附箋
ナンシー家騒動
6/20

5話「ステータス確認」

魔法をunknownからMAX表記に変えました。それに伴いセリフも若干変えました

やぁみんな天野優馬だよ!

と、変なノリで名乗ってしまったが別に名乗る相手もいない。

けど、だけど、それでも名乗るという方法で現実逃避したくなったのだ。


なぜ現実逃避をしたくなったのか。原因は目の前にある家である。エスポワールの王から半年という制限付きだが衣食住と仕事、家を用意されたのだ。

 この世界には王道的にステータスというものがあるらしく、それを確認するには自分の部屋でないといけないとかいうめんどくさい事極まりないしようとなっている。

そのため自分のステータスを確認するためにフォルゲン隊長に案内してもらったのだ。


そう、ここの案内されているまではよかった。案内された家のあるであろう場所、今俺の目の前に立っていたそれは……


「フォルゲン隊長、これ家と違う城っていうの」

「う……む」


そう、まっことなき城だった。どこからどう見ても城だった。

王族が住んでいるような城ではなく、元の世界で言う侍が自分の権力を表すために作ったんじゃないかな?と思わせるような城だ。

これ、金のしゃちほことか乗ってたらアウトオブアウトだったなと変なことを考えてしまうほどに城だった。

王族にとってこれは城ではなく家という認識なのだろう。

 いや、家でもまぁ間違っていないのかもしれないけれど。一平民の俺としてはこれを家などと決して表現したくないのである。


その証拠に、同じ一平民であるフォルゲン隊長も隣で固まっている。



「とりあえずここでも違ってないんですよね?」

「あ、ああ。渡された地図ではここで間違いはないが……」

「ま、くれたってんなら有り難くもらっときましょ!半年という制限もありますし」


半年……長いようで短い。そもそもこちらの世界で言う半年と元の世界での半年が一緒とは限らない

そのことに今にして気付いた俺はフォルゲン隊長に聞いてみた。


「フォルゲン隊長、この世界の1年って何日くらいです?」

「?お前は何を……ああそうか、お前異世界人だったな」

「はい」

「そちらの世界は知らんがこちらでは一月が30日の360日だ」


なんと、こちらでは5日少ないことになる。うるう年があるかわからないが、あったとしても一日だけだからいいだろう。


「それで、今は何月の何日?」

「6月の15日だ」


 つまり12月15日が期限ということだろう。この世界に季節というものが在るかわからないが元の世界なら夏だな。しかし夏といってもどちらかというと春みたいな気もしなくもないがれっきとした夏である。

 さて、利用期限も確認したところで城……基家に入ると致しますか。


つくづくこの家には驚かせられる。外観は完全に城なくせに内装は完全に一般家庭のそれである。

しかも和室完備と来ました。なぜ和室があるのかと問いたいところだけど正直有り難い。洋室より和室のほうが落ち着くので有り難い限りである。


「……」


フォルゲン隊長黙りっぱなしである。


「ちょっと外で待ってるからステータス等確認したら来てくれ」

「あ、はい」


 そういうと同時にフォルゲン隊長は外へ出ていこうとする。俺は決して止めようとはしなかった。自分がフォルゲン隊長の人格で同じ立場だったらめまい話起こして倒れていただろう。

それぐらいおかしいのだこの家は。


「ああそうだ。ステータスの見方は念じればいい」

「念じる?」

「ステータスよ来いでもなんでもいい」

「はあ・・・」


そう言うと今度こそフォルゲン隊長は外へ出て行った。

ひとり部屋に取り残された俺はさっそくステータスを確認することにした。


「ステータスカモオオオン!」


なんとなく言ってみたくなっただけである。何でもいいと言われたからついね。しょうがないね。

これで出てこなかったら相当恥ずかしかったがそんなことはなかった。

そんなことはなかったが俺は俺のステータスで混乱するはめになる


名前 天野優馬

性別 男

種族 人間

HP unknown

MP unknown

攻撃 unknown

防御 unknown

俊敏 unknown

回避 unknown

運  unknown

命中 unknown


魔法

炎系  LVMAX

雷系 LVMAX

氷系 LVMAX

土系 LVMAX

風系 LVMAX

木系 LVMAX

光系 LVMAX

闇系 LVMAX

毒系 LVMAX

鉄系 LVMAX

空系 LVMAX

回復系 LV MAX

補助  LV MAX

特技

錬金術 LV MAX

裁縫  LV MAX

鍛冶 LV MAX

料理  LV MAX

大工  LV MAX

採掘  LV MAX

採取  LV MAX

薬師 LV MAX


ちょっとどころではない意味の分からないステータスさんがこんにちは。

unknownってどいういことですかね?バグですか?バグなんですかこの野郎!こんなんじゃギルドにどう説明するってんだよ!

unknownでーすって言って通じるの?何言ってんだこいつって顔されて、お引き取りくださいが関の山だよ!誰だってわかるよそんなこと。馬鹿にしてんのかこのステータスさんは。

 それに唯一魔法と特技がちゃんと表示されたけど全部MAXってなんなん?レベル上げしなくていいの?うれしくなっちゃうよ?


いろいろ突っ込みどころ多すぎだよなこのステータス。一番に突っ込みたいところは突っ込んだから今度は細かいところを。

 風と空って一緒じゃないのか?厳密には違うけど魔法となると風があって空もあると空は何だ?

風はその名のとおりだとして空は?天候でも操るのか?

毒とか鉄とかいう魔法もある。毒はわかる毒だろう。鉄って何。体を鉄にするの?滅○魔法とか覚えてないけど(おしえてられてないともいう)体を鉄に変えれるの?鉄食べれるの?

特技さんは俺に優しいからレベルちゃんと表示されてるししかもMAXだしあまり言うことないけど1個だけ気になった。錬金術はあるのに調合はないのかってこと。

錬金術と調合は一緒にされてるのかな?確かに似ているけれど結構違うんだよなこの2つって。

 錬金術ってのは大体異なる素材から異なる素材へと変えたりするもの、つまり素材生成に特化してて調合ってのは薬草やいろんな素材から薬を作るポーション系に特化したもののはずである。

ただしこれはゲームの話であって現実では知らない。そもそも現実世界に錬金術なんてなかったし。


だが、と俺は特技さんの欄にある薬師というものに目が行った。多分これが調合の代わりになっているのだろう。洩れなくこれもレベルMAXのようだ。


 さて、まだまだ言いたいこと突っ込みたいことは山ほどあるが外にフォルゲン隊長を待たせているのでそろそろ外に出よう。


「よう、どうだった」

「はい、それがですね殆どがunknownだったんですよねぇ」

「なっ!?」


俺がステータスがunknownだと伝えるとフォルゲン隊長は絶句し、さらに聞こえていたであろう通行人の人からは注目された。効果音を入れるのであれば『ざわ……ざわ……』が言いところだろう。

実際にこうなったことに対して感動したのもあるけれどフォルゲン隊長の反応からしてやはりバグなのだろうか?それにしては驚き方がおかしいきもするが。

 そんなことを考えているとフォルゲン隊長が腕を引っ張ってきた。


「ちょっと来い!」

「えっあ、ちょっと」


俺はフォルゲン隊長に腕をひかれ家の中に逆戻りするのであった。





「おい、今の話は本当か?」

「unknownの事ですか?なら本当ですよ困ったもんですね!ぷんすか」

「……」


俺がせっかく可愛くぷんすかと言ってあげているのにフォルゲン隊長真顔でこっちを見てらっしゃる。

恥ずかしい、ものすごく恥ずかしい。


「unknownとはな、変幻自在のものだ」


俺が恥ずかしがっているとフォルゲン隊長が説明しだした。

 しかし今なかなか聞き捨てならないことを言わなかったか?変幻自在だと?俺を馬鹿にしているわけじゃないのか?バグじゃないのか?


「変幻自在……ですか?」

「ああ、本来ステータスとは個人によって数値で固定されているもの。修行をしたり魔法で補助をすればその数値を上げることができる。むろん魔法の補助により下げることもできる」

「はぁ」

「しかしunknownはそいつの気分次第でいくらでも変更可能だ。それも何度でも」


unknownおもったより恐ろしい子であったようだ。


「それで一体何個ある?」

「えっと……基本はステータスで魔法と特技はなかったってところです」

「……本当に言っているのか?」

「はい……」


フォルゲン隊長これまでで一番の悩み顔である。フォルゲン隊長が悩み顔してるのは珍しくもないけど、ここまで悩んでいるのは初めてかもしれない。それほどのこのなんだなunknownって。

まぁ変幻自在だしね。それも1個や2個じゃない。


「それが本当だとしたら口外しないほうがいい」

「知れたら戦争にでもなるんですか?」

「あたり前だろ?一つあるだけで国が必至で隠す程だ、それが複数、それも基本ステータスが全部unknownだと?他の国がそれを知って黙って放置するわけがない」

「でも結局その本人にその意思がなかったら意味ないんじゃ?」


至極まっとうなことを言ってみる。確かにそいつが(俺なんだけど)一人でもいればその国の軍備力はけた違いになる。こいつ一人でいいんじゃね?状態だ。

けど、そいつに戦闘意欲または国を変える意思がなかったら意味がないだろう。戦力で勝てるわけもないし、下手に身内や共に手を出して怒らせてしまえばむしろ滅ぼされかねないはずだ。


「普通に考えたらな」

「どういう」

「そんな喉から手が出るほど欲しい存在が敵国にいると分かったなら」

「焦って冷静な判断ができないと?」


フォルゲン隊長は何も言わなかった。けど、それが答えだろう。

 マジかよ、この世界の王って馬鹿なのか?いや確かにそんな存在が敵国にいると分かったらいつそいつをけしかけてくるかわからないという恐怖はあるがそれで焦って冷静な判断出来なくなるとか王としてどうなの?

今までよくやっていけたなと正直思う。この世界の国の情勢としらないけれど、それを踏まえればまた見方が

変わるのだろうか。


「まぁいい、とにかくそのことは絶対に秘密にしろいいな」

「いいっすけど、ギルドにはどうやって言えば」

「ああ、そのことだが王がいろんなところに話しかけお前が来たら迎えてやれと言ったそうでな、無条件だ」

「ええ(困惑)」


ほんと何でもありだなこの国の王

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